Yahoo! JAPAN

ガラパゴス諸島の外国人向け入島料が200ドルへ値上げ

タイムアウト東京

ガラパゴス諸島の外国人向け入島料が200ドルへ値上げ

最近、世界の多くの観光地がオーバーツーリズムの影響を抑えるために観光税などを値上げしている。ただ、ほとんどの場所で、観光客が支払わなければならない額が平均して1泊分で7ユーロ(約1150円)程度と、かなり手頃だ。

その中で、以前から比較的高いことで知られていた南米のエクアドル領ガラパゴス諸島の入島料が、もうすぐ2倍に引き上げられることになった。

ガラパゴス諸島で入島料が導入されたのは1998年。料金が改訂されるのは、それ以来初めてだ。2024年8月1日(木)から、ほとんどの国からの観光客は入島時に現在の100ドル(約1万5125円)の2倍となる200ドル(約3万250円)を支払うよう求められる。

また、アンデス共同体と南米南部共同市場に属するボリビア、コロンビア、ペルー、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイの観光客はもう少し低く、50ドル(約7560円)から100ドル(約1万5125円)に引き上げ。エクアドル国籍の場合は、6ドル(約900円)から30ドル(約4540円)となり、引き上げ幅は最も高くなる。

では、なぜこのような値上げするのだろうか。それは観光税を導入しているほかの多くの観光地と同様、必要な料金を上げることで観光客が減少し、全体的な来訪者数が減少することを期待しているためだ。

19の島から成るガラパゴス群島には、9000種以上の生物が生息していて、その多くが固有種。2020年に世界が「一時停止」している間、野生生物は自分たちの島々を取り戻した。しかし、今では観光客の数は2019年のレベルにほぼ戻っており、2022年には26万8000人近くが訪れた。その結果、現地の水や食料資源が脅かされ、デリケートな生態系が乱れる危険性があるという。

ユーロニュースによると、エクアドルの観光大臣であるニールス・オルセンは「ガラパゴス諸島は国の宝であるだけでなく、世界の宝。この比類ない生態系を保護し、将来の世代のために保全することは、私たちの集団的な責任なのです」と語った。

ガラパゴス諸島の入島料の収益は、自然保護、インフラ整備、地域コミュニティーの費用に充てられている。

Liv Kelly / Time Out Tokyo Editors

【関連記事】

おすすめの記事