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「松明調進」追い20年 写真で伝える風物詩 名張の秋永さん

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個展のポスターをバックに松明調進行事について語る秋永さん=名張市百合が丘西5番町で

8日から百合ヒルズで32年ぶり個展

 奈良市の東大寺二月堂で毎年3月に行われる修二会(お水取り)のたいまつを三重県名張市から届ける「伊賀一ノ井松明講」の松明調進行事の様子を約20年前から撮影している、名張市つつじが丘南4番町の秋永正人さん(66)が、2月8から16日まで写真展「祈りと悔過(けか)」を開く。秋永さんの個展は32年ぶり2回目で、同講による調進行事は今年が777回目に当たる。

 中学生のころ、叔父が使っていた一眼レフカメラに関心を持って以来、趣味で撮影を続けること約半世紀。奈良大和路を撮り続けた写真家・入江泰吉さんに憧れ、趣味を同じくする地元の先輩たちと行動をともにしてきた。調進行事に帯同することになったのは、行事を支援する市民団体「春を呼ぶ会」のメンバーに誘われたのが縁だったという。

 毎年2月11日、同市赤目町一ノ井の極楽寺南方の通称・松明山からヒノキを切り出してたいまつの形状に調製。3月10日には、寄進を遺言した道観長者をまつる塚へたいまつを運んで法要を営み、同12日に東大寺へ運ぶ。2023年までは、たいまつを担いだ講員らが行列を組み、奈良県境の笠間峠を徒歩で越えていたが、昨年は専用列車で赤目口駅から近鉄奈良駅へと運ばれた。

 題名に付けた「悔過」は、修二会の正式な呼び名で、練行衆が二月堂の本尊・十一面観音の前で過ちをざんげする「十一面悔過」から。毎年行事を追い続ける秋永さんでも、火の粉が飛び散る二月堂内での達陀行法を撮影できたのは、十数年前の一度だけだそうだ。

生まれたつながりに感謝

 23年には生まれ育った国津地区の風景や人物を収めた写真を地元で展示。今回の会場となるサービス付き高齢者向け住宅「百合ヒルズ」(同市百合が丘西5)は現在の勤務先で、1階はなの里ホールで開かれるさまざまな作品展を手伝い、作家たちの創作意欲に触れるたび、「自分も今やらないと、いつまで経ってもできない」と刺激を受け、開催を決めた。

 今回は「数千カットから選んだ」というA3ノビサイズの48点を展示予定で、「写真を通じてさまざまな方とのつながりが生まれてきたことに感謝している。特に名張、奈良の人たちにとって風物詩と言える行事の魅力を、少しでも自分なりに伝えたい」と話した。

 時間は午前10時から午後4時。入場無料。

 問い合わせは秋永さん(090・1981・0364)へ。

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