結果よりもプロセスを重視?!「パワーコントロール型」連続殺人の特徴とは?【図解 犯罪心理学】
動機から見た連続殺人④ 支配と優越を楽しむ「パワーコントロール型」【図解 犯罪心理学】
相手を恐怖で支配する
4つ目はパワーコントロール型です。このタイプの犯人は、他人のすべてを支配し、優越感を得ようとします。支配やコントロールすることの究極が相手の生命を奪うということになります。
殺害のタイプは秩序型で、事前に計画をたてて犯行に及びます。また、殺害の前には被害者をつけ狙い、拘束して監禁し、レイプ、暴行、拷問などを行います。つまり、殺害という結果よりもそのプロセスを重視するのです。
このパワーコントロールの元になっているのは性欲だと考えられ、力と支配という感覚と性欲が結びついているとも言えます。そのため、快楽型のバリエーションだとも考えられるのです。
米国で起きたテッド・バンディ事件が、このタイプの典型ですが、日本で起きた自殺サイト連続殺人事件もここに分類されます。この事件の犯人は、自殺サイトの掲示板を利用して、自殺志願者を集め、首を絞めて殺害しました。犯人は、窒息しもがき苦しむ人を見て興奮を覚えるタイプでした。彼は何度も窒息させては蘇生させることを繰り返し、その様子を録画までしていたのです。窒息は、性的な快楽と結びつきが強いとされ、この事件以外にも、事故による死亡例も少なくありません。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』