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【たったの2200円】ローマ教皇も人気ラッパーも愛した腕時計「Casio MQ-24」がシンプルを極めている

ロケットニュース24

プラスチック製で3本針、日付表示はない。よく言えば「無駄が無い」、悪く言えば「面白みのない」──カシオが作る「MQ-24」というモデルはそんなクオーツ式腕時計だ。

シンプルながら世界的な人気を誇っていて、あの伝説の「F-91W(カシオ)」と並ぶほど。スマートウォッチが普及した今の時代、なぜこんな腕時計が今でも愛され続けているのか……! なんなら有名な「あの方」も使っているという噂が!

・Simple is Best

今回紹介するのは冒頭でも少し語った通り、カシオが作るクオーツ式アナログ腕時計「MQ-24」。正確には「MQ-24-7B」。価格は「2200円」である。

本体だけでなく、箱もすごくシンプル。中には腕時計と保護するための紙トレー、そして結構厚めの取扱説明書。保証書は日本国内のみ有効、悲しきかな(言うて困ることはないが)。

そして本日のスターである腕時計がこちら。買った直後だと保護フィルムが貼られている。

手に持ったときの最初の印象はなんと言っても「軽い!」。重量はたったの20gだから、ほぼ無いに等しい。

ついてる「ウレタンバンド」はめっちゃ柔らかく、触り心地もすごく良い。11個の穴があって、結構先端に近くまで配置されているので腕が太い人でもつけられる(検証済み)ようになっている。

「尾錠(バンドを通すやつ)」と「遊革(バンドをキレイに留めるやつ)」には「Casio」と綴られてる。

Casio公式が「軽く腕にフィットする3針タイプの薄型スタンダードモデルです」と説明しているように、時計部分には時・分・秒を示す針が3本とアラビア数字が書かれているだけとシンプル。あとはきれいな白色の文字盤だ。

針は黒色で、細い。特に秒針はめっちゃくちゃ細い。針自体はすごい細いけど、キレイな白色の文字盤のおかげで視認性は問題なし。

文字盤はまじでキレイ。小さいアラビア数字に棒状のインデックス、文字も3行だけ。日付表示はなくまじでシンプル、だけどまじでキレイ。ちなみに暗闇では光らない。

つけてみると分かるが、ばか軽い! 重さはほとんどなく、ストラップのつけ心地も最高なのでつけてる感じがしない。良い意味で「」すぎる。

サイズはケースの横幅34.9mmと、全体的に小さめ。いつも38mmぐらいの腕時計をつけてるので、これに関しては個人的に少し違和感を覚える。

腕が俺より小さい友達につけてもらった。これだとちょうど良い!

友達に聞いてみるも「すごい軽い」とのこと。実際友達はそれをつけたまま外出しちゃったくらい。「つけてるのを忘れてた」ってさ。

実際つけてみるとマジで見やすい。近くから見ても遠くから見ても全然見えるし、少し暗い場所でも見える。

色は白黒で、遠くから見ても近くから見ても高級感は全く無いのに、絶妙におしゃれ。「安い」のに「おしゃれ」とは、やはりシンプル・イズ・ベストだわ。

・世界的人気の秘密

シンプルすぎるこの腕時計だが、なんとあの伝説の「F-91W」と並ぶほどの世界的な人気を誇っている。腕時計愛好家ならこの腕時計の存在を知らない人はまずいないだろう。知らないのであればその人の「愛」を疑え。

なぜこんなミニマルな腕時計がそれほどの人気を得ているのかというと、やはりそれは「異常なほどのコスパの良さ」と「安心安全カシオ製」だからである。

カシオはいろんなモデルの腕時計を幅広い価格帯で売っているが、全体的に見ても安いほうである。でも「安い=低クオリティ」ということは全くない。

この「MQ-24」もそう。価格はたったの「2200円」と安いが、クオリティは高い。バンドのつけ心地はとてつもなく良いし、文字盤はキレイだし、秒針はインデックスにちゃんとぴったり止まる。

そのシンプルと信頼性ゆえたくさんの人に愛されている。そしてなんと意外な人物も、この「MQ-24」を愛用している。

1人はアメリカ出身のラッパー「タイラー・ザ・クリエイター」。数々の名曲を作曲して世界的な人気を持つ彼、ラッパーなのもあって豪華な暮らしをしていそうなイメージがある(俺だけかもしれないが)。

彼の腕時計のコレクションには数ある「カルティエ」、そしてなんと「Casio MQ-24」。正確にはゴールド色の文字盤モデルの「MQ-24-9B」。

12時間の内円と24時間の外円が書かれているゴールド色の文字盤モデル。タイラーが愛用していることから愛好家たちは「タイラーモデル」と読んでいる。

そしてもう1人は、今は帰天された第266代ローマ教皇「フランシスコ」。ヴァチカンを統べるローマ教皇であり、カトリックの精神的指導者であった彼は、生前このような腕時計を愛用していた。

フランシスコ自身は自分がつけている腕時計について語ることはないが、写っている写真をよーく見ると彼の左腕には度々白色の文字盤に黒色のケースとベルトの腕時計が見える。

彼が使っている腕時計についてよく口論になる。「Casio MQ-24だ!」「いや、Swatch “Once Again”だ!」「どっちも持ってるんじゃね?」と。

実際、彼の生前の写真を見ると、俺が買った白黒のシンプルな「Casio MQ-24」を身につけているものがあれば(特にジャカルタ訪問時はつけているのを見ることができる)、同じようなデザインだけど日付・曜日表示があるスイス製の「Swatch “Once Again”」を身につけているものもある。

豪華な暮らしを拒む彼は、生前自身の収入を寄付に回し、小さな部屋で静かに暮らしていた。「Casio MQ-24」は彼の謙虚さの象徴でもある

……俺が買ったこのモデル、まさにフランシスコが身につけていたあの1本と同じ。だから愛好家たちの間では「教皇モデル」と呼ばれ、静かに、でも確かに愛されている。

・まとめ

安くてシンプルなのに絶妙におしゃれ。世界的な人気で、ラッパーにもローマ教皇にも愛されていた腕時計「Casio MQ-24」。もう一度言うが、価格はたったの「2200円(店によって価格は多少変わる)」だ。

俺が買った白黒色やタイラーが愛用している色の他にも、たくさん展開されている。サイズは小さいので女性でも可愛くつけられるユニセックスなデザインになっているのもまた素晴らしい。

というわけで、Sampai Jumpa Lagi!

参考リンク:Casio公式ページ
執筆:アキル
Photo:RocketNews24

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