夫と離婚する?しない?悩んだ妻たちが決意したきっかけ #1「離婚に踏み切る勇気が湧いた」
配偶者と離婚したいと思う理由はさまざまですが、実際に行動を起こそうと思っても勇気が出ないのは、後戻りができない可能性を考えるからです。
離婚を考えている、と知られる時点で夫婦の絆は壊れると思えば、「本当に離婚が正解なの?」と心が揺れるのもよくあること。
肝心なのは、「なぜ離婚したいと思うのか」を納得できるまで考えることです。
悩んだとき、妻たちは何をきっかけにして次の選択を決めたのでしょうか。聞いてみました。
「夫の浮気に気が付いたのは、財布のなかに夜のお店で働く女性の名刺を見つけたとき。他のカードと重ねて入れてあるのを見たとき、後ろめたいことがあるのだなと思いました。
その頃の夫は、平日に急な残業が増えて土曜日の夜は『取引先と飲みに行ってくる』と帰宅が夜中を過ぎることもあって、スマホを触る時間が多いのは気付いていました。
決定的だったのは、残業しているはずなのにお給料が増えていないことで、その月の給与明細を隠そうとした姿が忘れられません。
何でこんなわかりやすい嘘をつくのだろうとショックで、『夜のお店に通っているよね?』と聞いたら怒り出して『夫婦でもこっちの行動を詮索するのはおかしい』と突っぱねられ、そこから口もきかない状態に。
我が家は娘が一人いますが、園の迎えも放棄して家事も育児もやらなくなり、冷めた空気に娘が落ち着かないのがとてもつらかったです。
まったく反省しない夫を見て、これ以上夫婦でいるのは無理だなとは思うけれど、『この程度で離婚?』と悩んだのは相談した友人に『そんなの、よくある話でしょ』と言われてしまったから。
娘のためにも、生活費をもらう目的で結婚生活を続けるのが賢いと言われ、確かにそういう話はネットでもよく目にするし、割り切るのがいいのかと、踏ん切りがつきませんでした。
腹が立つのは、夫のほうにこのまま流して終わらせるような雰囲気が見えるからで、じゃあ傷ついた私や今の状況に心を痛める娘の気持ちはどうするのかと、やっぱり『離婚したい』と思う瞬間が何度もあって、本当に悩みました。
次に進めたのは、母のおかげです。
思い余ってこのことを相談したら、『家族に嘘をついて夜のお店に通うような人間と一緒に暮らして、あなたと◯◯は本当に幸せなの?』ときっぱり言われました。
夫について一番嫌だなと思ったのはこんな男が娘の父親という事実で、それは離婚したところで変わらないし、私さえ我慢すれば家庭は続けられると思っていたけれど、そうじゃないですよね……。
夫の様子を聞いた母は、『その感じだと今も通っているだろうし、あなたが許せば今後も何かあれば開き直るでしょうね』と、淡々と言いました。
これがきっかけで離婚に踏み切る勇気が湧いて、夫には『あなたのような人間とは家族でいられない』と告げ、今は娘と二人で実家に帰っています。
次に夫がどう出るか、反省も謝罪もしないのであれば、このまま離婚でいいと思っています」(30代/金融)
浮気そのものが夫婦関係を破綻させる十分な理由になりますが、その自分をそのまま通して家族でい続けようとする姿は、本当に夫や子の父親としてふさわしいと言えるでしょうか。
特に子どもがいる場合、離婚して片親になったときのネガティブな想像しか浮かばず「自分さえ我慢すれば」と思う人は多いですが、愛情も信頼も失っているのに夫婦でいるほうがかえって子どもには悪い影響が出るケースも多々あります。
家族をないがしろにしてろくに謝罪もせず許してもらえた側は、その後も変わりません。
自分はどんな人間と夫婦関係を続けようとしてるのか、こんな客観的な言葉で我に返ることもあります。
(ハピママ*/弘田 香)