体調が悪いと感じてすぐに病院に行く人はわずか4割 手術の不安要素トップ3は「費用」「入院期間」「手術が成功するか」
仕事や家事に追われて忙しいイメージの強い、フルタイムで働いている女性たち。そんな彼女たちは体調が悪い場合、すぐに病院に行くのだろうか。また、手術することになった場合、どのようなことに不安を感じるのだろうか。そこで今回、鼠径ヘルニアの日帰り手術専門クリニック『Gi(ジーアイ)外科クリニック』(https://gi-clinic.net/)を運営する医療法人Giは、フルタイムで働いている女性を対象に「働く女性×手術」に関する調査を実施した。
体調よりも仕事優先?体調不良を感じてすぐに病院に行く人は半数以下の4割
「体調が悪いと感じたらすぐに病院に行きますか?」と質問したところ、『はい』が40.0%、『いいえ』が60.0%という回答結果になった。体調不良だと感じたらすぐに病院に行く人もいるが、行かずに我慢してしまう人のほうがが多いようだ。フルタイムで働いていると、病院に行く時間を確保することは難しいのだろうか。
「病院に行く時間を確保するのは難しいですか?」と質問したところ、約7割が『とても難しい(13.6%)』『やや難しい(53.4%)』と回答した。この結果から病院に行くための時間を確保するのは困難だと感じる人が多いことが示されたが、病気で仕事を休むことに対して職場の理解はあるのだろうか。
そこで「病気で休むことに対して職場の理解はありますか?」と質問したところ、約9割が『とてもある(36.8%)』『ややある(49.1%)』と回答。多くの職場では病気で休むことに対して理解があるようだが、理解がないと回答した人も1割以上おり、十分とはいえない様子がうかがえる結果となった。
手術することになった時に感じる、働く女性の不安や職場に求めることは?
体調不良は薬で治療できる場合もあれば、手術が必要になることも。では手術が必要になった場合、どのような不安を感じるだろうか。
「手術を受けることになった場合、どのような不安がありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『手術費用はどれくらいか(62.7%)』と回答した人が最も多く、次いで『どれくらい入院しなければならないか(59.3%)』『手術が成功するか(58.9%)』という結果になった。どうやら、費用や入院期間、手術が成功するかといった不安を感じる人が多いようだ。
では、仕事について気になることはあるのだろうか。「手術を受けることになった場合、仕事について気になることは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『手術後も今まで通り働けるか(62.1%)』と回答した人が最も多く、次いで『希望通りに休みをとれるか(43.4%)』『業務の引き継ぎ(41.9%)』という結果になった。手術後の仕事復帰や休暇取得、業務の引継ぎに関する懸念が上位になったが、職場がどのような配慮をしてくれると助かるのだろうか。
「手術を受けることになった場合、職場でどのような配慮をしてくれると助かりますか?(複数回答可)」と質問したところ、『休みをとりやすくしてくれる(61.2%)』と回答した人が最も多く、次いで『業務の内容や量の調整・変更(50.1%)』『手術前後の在宅勤務の許可(33.1%)』となり、手術を受けることになっても働きやすい環境が職場に求められていることがわかった。
では、手術を受ける際の希望はあるのだろうか。「手術を受けることになった場合、どのようなことを望みますか?(複数回答可)」と質問したところ、『手術について十分な説明をしてほしい(62.1%)』と回答した人が最も多く、次いで『手術の日程を柔軟に調整してほしい(46.0%)』『入院は短期間にしたい(45.1%)』となり、手術について十分な説明や柔軟なスケジュール調整、入院期間の調整などを望む人が多いことが示された。
鼠径ヘルニアを知っている人はわずか約3割
ここまでの調査で、手術を受けることになった場合にフルタイムで働く女性が不安に思うことや、職場に求めることなどがわかった。では、 治療には手術が必要とされる“脱腸”と呼ばれる鼠径ヘルニアという病気を知っている人はどの程度いるのでだろうか。
「鼠径ヘルニアを知っていますか?」と質問したところ、『はい(33.7%)』『いいえ(66.3%)』という回答結果に。『はい』と回答した人は約3割にとどまり、多くが鼠径ヘルニアという病気について知らないことが明らかになった。
鼠径ヘルニアは、腸などが太ももの付け根あたりの皮膚の下に飛び出してふくらみが現れる病気だが、どのような女性がなりやすいのだろうか。
「鼠径ヘルニアはどのような女性がなりやすいと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『力仕事など腹部に力が入る仕事をしている(34.3%)』と回答した人が最も多く、次いで『立ち仕事をしている(31.9%)』『便秘がち(27.2%)』という結果になり、腹部に力が入る仕事をしている人や、立ち仕事をしている人、便秘がちな人がなりやすいと思われていることが示された。鼠径ヘルニアは腹部に力が入ることが原因のひとつであり、男性に多いといわれるが、力仕事・立ち仕事をしている、便秘がち、妊娠・出産などが原因で女性もなる場合があるという。
「鼠径ヘルニアは基本的に自然治癒せず、手術でしか治療できないことを知っていますか?」と質問したところ、約8割が『いいえ(76.2%)』と回答し、鼠径ヘルニアになりやすい人の特徴のみならず、治療方法についての認知度も低いことが示された。
【調査概要】「働く女性×手術」に関する調査
調査期間/2024年12月24日(火)~2024年12月25日(水)
調査方法/PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
調査人数/1,004人
調査対象/調査回答時にフルタイムで働いている女性と回答したモニター
調査元/医療法人Gi(https://gi-clinic.net/)
モニター提供元/PRIZMAリサーチ
かつて息子が小学生の時に睾丸がどこかに行ってしまう鼠径ヘルニアで手術したことから「鼠径ヘルニアは男の病気」と信じてやまなかった記者だが、今回の調査で女性でもなることを初めて知ることになった。要は普段から腹部がいきむ動作が多ければ、男女の区別なく鼠径ヘルニアになる確率が高くなるということだろうか。とにかく痛い病気だし、手術でしか治らないので、おかしいと思ったら迷わず病院に駆け込むことを強くすすめたい。