蚤の市のような空間で“心に響く”品と出会う。新長田の『第3ドックハウス古道具店』で過ごすひととき 神戸市
新長田駅より徒歩5分ほど、レトロな趣のビルの3階に足を踏み入れると、広々とした空間に時間を感じる品々がずらり。ここ「第3ドックハウス古道具店」(神戸市長田区)は複数の"古道具屋さん"が集まった、まるで蚤の市のようなお店です。
コンクリートが印象的な壁面、そして趣のある古道具が並ぶ店内はどこを切り取っても絵になる空間。店内には常時5店舗以上の古道具屋さんが商品を持ち寄り、それぞれ雰囲気の異なる売り場を展開しています。
同店は以前より神戸で古道具屋を営む「雑駁商会(ざっぱくしょうかい)」が運営。この場所で古道具屋さんの集まるイベントを期間限定で開催した際に多くの来客があり、その好評を受ける形で2020年に本格的に営業を開始しました。現在は月・水・土曜にオープンしており、それ以外にもイレギュラーでスイーツや有機野菜の出張販売などと併せて営業する日もあるそう。
取材日当日は県内外から集まった8店が区画を分けて並んでいました。お店によって扱う商品の年代やジャンルもばらばらで、見ているだけでワクワクするような空間です。
販売に参加しているのは自身で店舗を運営している人や蚤の市をメインに出店している人など様々。国内外の雑貨や食器、家具といった古道具、また古道具とも相性の良いドライフラワーなども販売され、それぞれの個性を楽しめるレイアウトになっています。
価格は安いもので千円以内、大型の家具でも十万円以内と、アンティークショップなどよりも気軽に購入できるのも魅力の一つ。定期的に商品が追加されるので、お気に入りの品を求めて足しげく通う人もいるのだそう。
神戸ではあまり開催されない「蚤の市」のような雰囲気を気軽に体験できるスポットでありながら、複数のお店の商品をじっくり見比べられるのもここならでは。
食器好きの筆者も以前より同店を利用しており、ここでのお買い物の楽しさは折り紙付き!いつ来ても宝探しのような気分で、自分のお気に入りの品と出会う特別なひとときを過ごせます。
その日出会った商品は次に来ると無くなってしまう…という"一点物との出会い"にも心踊るものがあり、来るたびについつい商品を購入してしまうんですよね。
「"これが欲しい"と思って来店するというよりも、自分の好みを探りながら店内を見ていただけるとより楽しめると思います」と語るスタッフのアケダさんは、ご自身も「道具屋meimei」として商品を出品されており、今回筆者はこちらのお皿を購入しました。
「どんな人がどんな風に使っていたんだろう…」「自宅でどう使おうかな?」と思いを馳せながらじっくりと見ているとあっという間に1時間ほど経ってしまいます。
店内を見る際は2周ほど回ると「こんなものもあったんだ!」という出会いも生まれることもあるそうですよ。
存在感たっぷりの古道具はいつもの空間にひとつ取り入れるだけで印象が変わるのが面白いですよね。そんな魅力から自宅ではもちろん、店舗に使用する用途で購入する人も多いそう。
さらに同店では引っ越しの際に行き場のなくなった不要な家具・雑貨類の引き取りや遺品整理なども行っているため、気になる人は一度問い合わせてみてくださいね。
1階の入り口は締め切られているため少し入りづらさがあるかも知れませんが「ぜひ気負わず、ふらっと訪れてほしいです」とアケダさん。
年代物がずらりと並ぶ異空間で、普段はなかなか巡り合えない"特別な出会い"を探しに訪れてみてはいかがでしょうか。
店舗
第3ドックハウス古道具店
(神戸市長田区神楽町4丁目2-16 ナガセビル 3F)
営業時間
11:00〜17:00