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鎌倉市川喜多映画記念館の本年最初の企画展は、〝映画字幕の文化〟に着目した『映画字幕翻訳の仕事 1秒4文字の魔術』1月19日~

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鎌倉市川喜多映画記念館の本年最初の企画展は、〝映画字幕の文化〟に着目した『映画字幕翻訳の仕事 1秒4文字の魔術』1月19日~

 日本語スーパー字幕付きの映画が初めて公開されたのは、1931年のアメリカ映画『モロッコ』である。外人部隊に軍属するゲイリー・クーパーは、モロッコの酒場の歌姫を演じたマレーネ・ディートリッヒと恋に落ちるというもの。二人は数々の名シーンを生み、本国より一足先に日本で火がついた作品だ。字幕を手がけたのは田村幸彦(よしひこ)である。その後、田村に抜擢され、スーパー字幕の専門職第一号になった清水俊二はじめ、『カサブランカ』(1942)で「君の瞳に乾杯」という名訳を生み出した高瀬鎮夫、川喜多夫妻が日本に紹介した『天井桟敷の人々』(1945)、『第三の男』(1948)、『禁じられた遊び』(1952)などの名作を翻訳した秘田余四郎らが、外国映画全盛の時代を陰で支え、字幕文化の道を拓いてきた。

 
 本展では、かつて、タイトル・ライターが字幕カードを手書きしていた時代、字幕を打ち込むための銅板や手書きの字幕カードなど、映画字幕翻訳の仕事のプロセスや歴史の変遷などがよくわかる関連資料が展示される。
 また、字幕翻訳者が選出した「想い出の名セリフ」の数々も、映画イラストレーターの宮崎祐治のイラストとともに紹介される。

 
 会期中には、『モロッコ』をはじめ、『邂逅(めぐりあい)』、『第三の男』、『死刑台のエレベーター』(ニュープリント版)、『思春期』、『ローラ』、『愛と哀しみの果て』、『プライべート・ライアン』、『スティング』、『カンバセーション…盗聴…』(4Kレストア版)、『瞳をとじて』、『神の道化師、フランチェスコ』(デジタル・マスター版)が上映される。

『モロッコ』提供:アイ・ヴィー・シー

『第三の男』提供:アイ・ヴィー・シー

企画展『映画字幕翻訳の仕事 1秒4文字の魔術』
会期:2025年1月19日(日)~3月30日(日)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(2月24日は開館)、2月25日(火)
2月15日(土)には、字幕翻訳者の菊地浩司さんと石田泰子さんのトークイベント、3月29日(土)は、『瞳をとじて』の特別上映のあと、字幕翻訳家の原田りえさんのトークイベントが予定されている。

■イベントチケットの入手、上映の詳しい日程などは、HPをご覧ください。
鎌倉市川喜多映画記念館 HP:https://kamakura-kawakita.org/
[住]鎌倉市雪ノ下2-2-12
[お問い合わせ]0467-23-2500

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