<既婚の男女、仕事で2人きり>友人の旦那と仕事!深夜まで続く作業……でも、楽しい!【まんが】
私はアキ(30歳)。文筆業を営んでいます。エッセイや著名人のインタビュー記事、旅行記など幅広く手がけているおかげで、毎日大忙しです。マンションの一室を事務所にして、フォトグラファーの夫・シン(31歳)と共同の仕事スペースとして使用しています。フリーランスは事務手続きや備品発注などもおこなわなくてはなりません。そこで、同じくフリーランスで編集の仕事をしているユウイチさんに、仕事を手伝ってもらっています。ある日……。
ユウイチさん自身も自宅に仕事場を構えていますが、私の仕事を手伝ってくれるときはこちらの家へ来てくれます。メールをするより直接話したほうがスムーズに仕事が進むからです。レイコさんとはママ友として話す仲です。仕事とはいえ、夜遅くまでユウイチさんを借りているのは申し訳なく思っています。レイコさんは専業主婦ですが、子どもを持つ親がどれだけ大変かは私だって十分わかります。
私もシンも、仕事で家を空けることがあります。カレンダーアプリで予定を共有し、毎週末直接話す、という2重の対策で、今まで乗りこえてきました。どうしても立ち行かない場合は、近場に住んでいる実母の助けを得ることもあります。自分は恵まれた環境で仕事をさせてもらっていると思うのです。コミュニケーションをしっかり取っているので、シンも同じ気持ちで仕事を続けています。お互い感謝を忘れずにこれからも歩んでいく予定です。
ばたばたしながらも充実した日々を過ごしていると私は思っていました。夫のシンもユウイチさんも協力的なので、多忙な業務もうまく回していると感じていたのです。まさか充実した日々の裏で、現状に不満を抱いている人がいるなんて……私は気づけていませんでした。事務所とはいえ夜遅くまでママ友のお宅で夫が仕事をするというのは、違う立場の人からすると理解しづらいのかもしれません……。ずっとレイコさんのことは気にかけていましたが、配慮が足りない部分があったのは確かでした……。
【相手の気持ち】夫はずっとママ友と仕事……私はワンオペ
私はレイコ(32歳)。夫のユウイチ(34歳)と4歳の娘、アズサと暮らしています。結婚当時、ユウイチは出版社に勤め、編集者をしていました。しかし、自由な働き方がしたいとフリーランスの編集者に転身。出版社に所属していたころから人付き合いがうまかったので、仕事には困っていません。今は忙しいながらも充実した毎日を過ごしているようです。でも、私が専業主婦なこともあってか、ユウイチは家のことは私に任せきり。私はユウイチの仕事のやり方に疑問点があるのです……。
アキさんの旦那、シンさんもフリーランスとして働いています。フォトグラファーということですが、家を空けることも多いのだそう。アキさんは、シンさんと相談して育児と仕事を両立していると言っていました。しかし、この状況どうなのでしょう……? 2人のことを疑っているわけではないのですが、夜遅くまでかかる仕事に、仕事場といえど男女で2人きり……。私はいい気持ちがしません。
今日もユウイチは忙しそうにばたばたと家を出ていきました。アキさんがさっぱりした性格なのはわかっています。でも、不安はありますし、家のことを全部やる生活にも疲れました。その夜、子どもを寝かしつけた私は、リビングで一息つきます。時計は22時をまわっていますが、夫からの連絡はありません。「今日中に帰る」と言っていたけれど、この調子だと日付を超える予感です……。少し迷って、私はアキさんにメッセージを送りました。
ユウイチもアキさんも鈍いし、こちらの気持ちをわかっていません。仕事が大切なのはわかります。ですが、ユウイチはアズサの父親であり、私の夫です。あまりにも家庭に無関心なのではないでしょうか。それに……私には、深夜まで男女が2人きりというのはやはり受け入れられません。私はユウイチとアキさんにはっきり言うべきだと決意しました。それでママ友であるアキさんとぎくしゃくしても仕方ありません。私は、アキさんに直接話してみようと思いました。
【私の気持ち】「妻が納得する働き方」誰かを傷つけてまでする仕事とは
仕事の都合上、ユウイチさんとは夜遅くに2人きりで仕事をすることもあるのですが、どうやらレイコさんはこの状況を怒っているようで……。
私は、確かにレイコさんに申し訳ないと思っていました。でも「仕事だから仕方がないだろう」と、変わるつもりがなかったのは事実です。メッセージに対して腹が立ったのは、そんな私の言い訳を指摘されたように思えたからかもしれません。レイコさんの言葉とシンから言われたことを一晩考えて……私はユウイチさんとレイコさんと、話し合うことを決めました。今後も仕事を円滑に進める上で必要だと思ったのです。
レイコさんとユウイチさんの間でもまだまだ話し合いできていない様子です。このままでは夫婦ゲンカに発展しそうな勢いを感じ、私は口を開きました。レイコさんの目には涙が溢れ出していました。ずっと1人で家庭のことを頑張って、嫌だと思うことも我慢してきたのでしょう。私は知らない間にこんなにもママ友を傷つけていた……その事実を、改めて実感しました。今日は誠心誠意謝罪をしたいと思っています。
私は、ひとりよがりだったのかもしれません。そういう仕事をしているからと自分に言い訳をして、配慮すべき人から目を逸らしてきました。私だってママなのだから、レイコさんの苦労は理解してあげられるはずだったのに……。仕事を言い訳にすれば、なんだって許されるわけではありません。それに、誰かを傷つけてまでする仕事なら、よいものとはいえないかもしれないですよね。私はこれからも仕事をしていくなかで、今回のように相手を傷つけることのないように、肝に銘じておこうと思いました。