積雪2mの雪の恵みで甘みたっぷり 上越市牧区の雪下キャベツ「深山姫」
豪雪地の新潟県上越市牧区棚広で2025年1月下旬から、雪下キャベツ「深山姫(みやまひめ)」の収穫が行われている。積雪2mを超える雪の中から掘り出したキャベツは大玉(1.8kg以上)で、みずみずしく甘みも強い。
《画像:雪の中から掘り出された雪下キャベツ「深山姫」》
深山姫は山間地で棚田が広がる同集落の農事組合法人「棚広生産組合」(羽深一俊代表)が雪を生かした特産品として、2年前から販売している。昨年までは「ゆきひめ」という名称だったが、市外への販路開拓を目指し、今シーズンから集落から見える山の呼び名にちなんだ深山姫に変更した。
《画像:専用ロゴマークのシールを貼って販売》
昨年8月下旬に10aの畑に1600株を定植。今冬は年末から降雪が続き、収穫時期の1月下旬には畑の積雪は約2mとなった。3回目の収穫となった1月31日は、降りしきる雪の中、ショベルカーで畑に積もった大量の雪を除雪した後、組合員ら7人がスコップで雪の中から次々とキャベツを掘り出した。
雪下キャベツは雪の中で凍らないよう糖分を蓄えるので甘みが増し、雑味がなくなるのが特徴だ。羽深代表(79)は「今年は大玉がほとんどで、雪も多いので甘みも強い」と話す。糖度は通常のキャベツの6〜7度に対し、深山姫は中心部は10度以上になる場合もあるという。
《画像:ショベルカーで畑に積もった雪を除雪(上)した後、スコップでキャベツを掘り出す(下)》
価格は1kg400円。毎週金曜の午後に収穫し、同日午後3〜5時に畑近くの棚広生産組合センターで“掘りたて”を直売している(なくなり次第、終了)。翌日の土曜には同市大道福田のJAえちご上越農産物直売所「あるるん畑」の店頭にも並ぶ。販売は2月末までの予定。問い合わせは同組合090-6792-8139( tel:09067928139 )。
2月11日午前10時からは収穫体験イベントを開催する。雪の中からキャベツを掘り出し、収穫後は豚汁と棚広産の棚田米の軽食が振る舞われる。定員20人で、参加費は大人2000円(軽食とキャベツ1玉付き)、子ども500円(軽食のみ)。小学生以下の子どものみの参加は不可。申し込みはこちら( https://docs.google.com/forms/d/1nfDLzOcVyRb56zSLdQLW0znnt76nY7-PYX0z6pW1afI/viewform?edit_requested=true )。収穫体験の問い合わせは同組合の益子さん025-533-5870( tel:0255335870 )。
▽農事組合法人棚広生産組合インスタグラム( https://www.instagram.com/tanahiro_seisan/ )
《画像:棚広生産組合センターの場所》