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『ジョーカー2』海外レビュー、賛否両論まっぷたつ ─ 「前作を超えた」VS「前作のレガシーを粉砕している」

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社会現象を巻き起こした『ジョーカー』(2019)まさかの続編『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』が第81回ヴェネツィア国際映画祭で初お披露目されると、出演のホアキン・フェニックス、レディー・ガガ、監督のトッド・フィリップス監督は11分に渡るスタンディングオベーションで称えられたようだ。

海外メディアではレビューが解禁され、米では批評家スコア60%(レビュー件数43件)でデビュー。前作『ジョーカー』も批評家スコアは69%と賛否両論となっていたが、本作はさらに評価がクッキリ割れている。

SNSやメディアでは批評コメントや記事が掲載されており、まさに賛否は真っ二つ。衝撃作となった前作から進化した続編の野心を評価する声がある一方で、厳しい意見も飛んでいる。早速見てみよう。

『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』最速感想レビュー

「『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』を観たが、消化するための時間が欲しい。期待していたものとは違ったが、可能な限りベストな形だった。トッド・フィリップスとスコット・シルバーは、大胆な創造的飛躍を遂げている。いろんな意味で、インディ映画、アートハウス映画のように感じられた。『ジョーカー2』は刑務所ドラマと法廷ドラマのミックスであり、ミュージカルと融合させている。ダークで激しい。

素晴らしい演技に期待していたが、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はそれに応えている。レディー・ガガは完璧で、ホアキン・フェニックスはニュアンスのある輝きを放っている。彼は前作でハードルを高く上げたが、今作でそれを超えてきた。」()

「『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は大胆なリスクと驚きのひねりを誇る魅惑的な続編で、ファンは何日にもわたって考察を続けるだろう。前作でジョーカーが与えた社会的影響を強調しつつ、将来の可能性も示唆する、満足のいく終わり方だ。」()

「この映画がこのキャラクターを最も魅力的に描いた映画かもしれないと思うのは、それはこのジャンルや伝承における通常の位置付けに構わず、彼らを探求するための空間と敬意が与えられているからに他ならない。キャラクターを知る人にも全く知らない人にも等しくアピールできる映画というのは、映画化における究極の成果であるし、ここ最近のフランチャイズ映画やIP映画が目指すべきものだ。『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はキャラクターの全体像を包み込むことはできないかもしれないし、噛み切れないところを噛もうとしているかもしれない。それでも、この作品は驚くほどに正直で忠実であり、これほど有名なキャラクターをシリアスに演じるのは、決して笑い事ではないのだと改めて証明している。」()

「脚本家でもある監督のフィリップスは、2019年の『ジョーカー』を貫いた豊かな音楽の鉱脈を土台に、このジャンルに天才的なテイクを加え、また別のジャンルと融合させた」「『フォリ・ア・ドゥ』は二つの驚くべきことを成し遂げている。このジャンルが苦手だと思っているファンを怖がらせることなく、刺激的な形でミュージカル映画をアップデートしている。そして、前作を超えるまで行かずとも、そのクオリティに匹敵している、稀有な続編でもある。」()

「二人の殺人サイコパスが繰り広げる、甘く魅惑的なミュージカルロマンス。その奇抜なアプローチは全てのタイプのコミックファンには合わないかもしれないが、奇妙で、悲劇的な希望に満ちている。」()

「フェニックスの演技が力強く、心に残る。その天才的なところといえば、アーサーが困窮して錯乱状態にあるにも関わらず、彼を気にかけずにいられなくなるところだ。この映画の最も終末的で暴力的な場面でさえ、ジョーカーの派手なメイクの下には、小さくて弱々しいアーサーが潜んでいることを常に意識させてくれる。この独創的で深く不穏な映画は、意外なことに最終幕でちょっぴり泣けさえする。」()

「『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は全ての期待を裏切る。このジュークボックス・ミュージカルはレディー・ガガとホアキン・フェニックスが生々しく魅力的な演技を見せている。これは評価が分かれるだろう。しかしその核心は、アーサー・フレックスとジョーカーの二面性についての興味深い考察だ。」()

「『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はわざと悪くしたんじゃないか。ファンを怒らせ、それ以外の人たちを退屈させるために作られた、魅惑の無気力荒らし映画。レディー・ガガの完全なる無駄遣いは、ジョーカーのどんな犯罪よりも酷い。」()

「2時間15分の映画にしては、物語的にやや薄く、退屈に感じるところもある。」「フィリップスとシルバーがDCのキャラクターを独自のやり方で作り上げたことは賞賛に値する。しかし、バットマン・ユニバースの筋金入りの愛好家たちが、コミックの神話に刻まれた宿敵としてではなく、悲しき壊れた男として描く映画に興奮するとは考えにくい。」()

「ジョーカーがジョーカーらしく描かれていない」「トッド・フィリップスはダークで不遜な雰囲気を出そうと必死だが、実際には不格好で地味なミュージカル続編だ」「野心的で、表面的には凶暴かもしれないが、その本質は慎重になりすぎた続編である」。()

「『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はほとんど、この映画に何か意味を見出そうとした人に中指を立てるような作品だ。具体的なネタバレはしないが、この映画のエンディング(そこでようやく本当の意味で何かが起こる)は、熱狂的なジョーカー信者でさえ激怒するだろう。

もしかすると『フォリ・ア・ドゥ』が期待に応えるのを嫌うのは、意図的なのかもしれない。フィリップスはコミックものやオリジンものは全てくだらないビジネスだと主張して、フランチャイズ経済そのものを破壊しようとしているのかもしれない。フィリップスが5年前に築いたレガシーを粉砕している理由は、それしか考えられない。もしかすると、彼こそがこの映画の真のジョーカー、なのかもしれない。」()

果たして『ジョーカー2』は前作を超えたのか?その答えは自分の目で、劇場で確かめよう。『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は2024年10月11日、日本公開。

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