Char、布袋寅泰、松本孝弘が共演 ジェフ・ベック トリビュート・ライヴ 2025.2.11@有明アリーナ
2023年1月のジェフ・ベック急逝より2年。同年の5月、エリック・クラプトンが中心となりロイヤル・アルバート・ホールで行なわれた追悼コンサート“A Tribute to Jeff Beck”は世界中で話題となった。そして2025年2月11日(火・祝)、ジェフ・ベックのマネージメントからの正式な許諾を得た日本版が東京:有明アリーナで開催された。ジェフ・ベックのバンドに在籍したメンバーのロンダ・スミス(b)、アニカ・ニールズ(dr)、ジミー・ホール(vo)、ゲイリー・ハズバンド(key)が来日。その豪華メンバーをバックにギターを弾いたのは、Char、布袋寅泰、松本孝弘。
一番手はChar。お馴染みの曲「Led Boots」で始まったCharのセットリストは大半が第1期ジェフ・ベック・グループの曲という意表をつく展開。ジェフ・ベック・モデルのストラトキャスターを使って、ジェフの奏法を意識したフレージングやヴィブラート・アームの操作がファンの心をくすぐる。2番手の松本は人気曲「’Cause We’ve Ended As Lovers」などフュージョン期の曲からの選曲。彼らしいテイストを織り交ぜながらも慣れ親しんだフレーズを忠実にカヴァーしたプレイは観客の涙腺を刺激する。
Char
松本孝弘
3番手に登場した布袋はジミー・ホールを交えた「People Get Ready」でジェフのギターの歌心をクローズ・アップ。そのままCharとジョイントした「Freeway Jam」や「Blue Wind」では、もはや普段の自分モードに突入したワイルドな2人のギターの絡みに、バックのメンバー達も演奏が熱くなっていくのが感じ取れる。最後のアンコールは3人揃っての「Going Down」で、圧巻のトリプル・ギター・バトルを聴かせて締めくくった。
布袋寅泰
すべてが聴き慣れたジェフ・ベックの曲だけに、あっという間に過ぎた全18曲約2時間のステージ。「我々はジェフから教わったスピリットを皆さんと一緒に楽しみたいと思ってここに集まりました。ジェフはいないけれども、ジェフの愛した素晴らしいミュージシャンたちが、本物のジェフの音を届けてくれています。きっと天国のジェフは“そこが違うよ”なんて笑ってるかもしれない」(布袋寅泰のMCより)
そう、大切なのはまさに最後まで進化し続けたジェフのスピリット。Char、布袋寅泰、松本孝弘、3人ともまさか自分がジェフの本物のバンドでジェフの曲を弾く、こんな日が来るとは思ってもいなかったはず。そして3人は、その大役を見事に務めてくれた。これからはそれぞれがジェフから受け継いだ何かを使って、彼らでなければ表現できない音楽を聴かせてくれることだろう。
A Tribute to Jeff Beck by Char with HOTEI & Tak Matsumoto
featuring The Jeff Beck Band -Rhonda Smith, Anika Nilles, Jimmy Hall & Gary Husband
出演:Char / 布袋寅泰 / 松本孝弘
ロンダ・スミス(Bass) / アニカ・ニールズ(Drums) / ジミー・ホール (Vocal) / ゲイリー・ハズバンド
(Keyboards)
[主催]WOWOW / BS 朝日 / ON THE LINE / ZICCA / TOKYO FM / BAY FM / Fm yokohama / NACK5
[Official Sponsor]三井不動産
[Official Airline]デルタ航空
[後援]日刊スポーツ新聞社
[企画]ギター・マガジン
[協力]ビルボードライブ / キョードー東京 / ホットスタッフ・プロモーション /
ワーナーミュージック・ジャパン / ソニー・ミュージックレーベルズ
[制作]WOWOW / BS 朝日 / ON THE LINE / ZICCA
[特別協力]日本 HP
Special thanks to Deuce Music ltd for The Estate of Jeff Beck (RIP), Sandra Beck, Colin Newman,
and Shon Hartman.
(ヤング・ギター編集部)