妊婦のお腹から胎児を取り出した女、「出産した」と病院を訪れ逮捕 2か月前から計画か(ブラジル)
ブラジル在住の25歳の妊婦が14日、近所に住む女に惨殺された。女は少なくとも2か月前から妊娠を装い、妊婦を自宅に呼び出して胎児を取り出した。残忍な事件の詳細をブラジルのニュースメディア『GZH』などが報じた。
【写真】病院で逮捕された42歳の女。少なくとも2か月前から犯行を計画していたとみられる
ブラジル南部ポルト・アレグレ在住の妊婦ポーラ・ジャナイナ・フェレイラ・メロさん(Paula Janaína Ferreira Melo、25)が14日、ジョセアン・デ・オリベイラ・ジャルディン(Joseane de Oliveira Jardim、42)に腹部を切り裂かれて死亡した。
11月5日が出産予定日だったポーラさんはその日、朝8時頃に家を出て、検診のためにヘルスセンターを訪れていた。しかし午後3時になっても帰宅せず、家族は心配し始めた。
実はポーラさんは検診後、「ベビーカーをプレゼントするから」と言われて、自宅から近いジョセアンのアパートに立ち寄った。
ところが、ジョセアンはポーラさんの頭を殴り、お腹を切り裂いて男の赤ちゃんを取り出した。そして遺体をビニール袋に包んで寝室のベッド下に隠し、居間で自分が出産したように見せかけた。さらに、自身の太ももにポーラさんと男児の血を塗りつけて、近所の住人に助けを求めていた。
そして救急車で病院に搬送されたジョセアンだが、男児は病院で死亡が確認され、医師がジョセアンを検査した結果、出産の事実がないことが確認された。ジョセアンは翌朝、通報を受けて病院に駆けつけた警察に逮捕されており、殺人、遺体隠匿、堕胎罪で起訴されることが予想されている。
また、ポーラさんには以前の交際相手との間に誕生した9歳(8歳とも報道)の娘と、養子として迎えた4歳(3歳とも報道)の姪がおり、現在のパートナーであるエドアルドさん(Eduardo)との間に授かった男児エンドリッキ君(Endrick)の誕生を楽しみにしていた。すでにオムツやおもちゃ、衣服を購入し、ベビーカーだけがなかったため、自宅から近いジョセアンのアパートに立ち寄ったとみられている。
一方、ジョセアンは妊娠を切望しており、今年8月に家族や友人に妊娠したことを明かし、パートナーには超音波検査の写真まで見せていたという。当局の調べに黙秘を続けているが、当局は現在、ジョセアンのパートナーも犯行に関わった可能性があるとして拘留している。
捜査主任グラジエラ・ツィネッリ氏(Graziela Zinelli)は、今回の犯行について「ジョセアンは何度も妊娠を試みたが叶わなかった。以前、子供を亡くしたようで、残忍なこの犯行は少なくとも2か月前に計画していたと思われる」と述べ、次のように明かした。
「ジョセアンがポーラさんに近づいたのは自分の誕生日にあたる日で、出産予定日はポーラさんと同じ日を選んでいた。これが偶然だとは考えられず、全てが彼女の計画によるものだった。」
エンドリッキ君は誕生時に身長46センチ、体重2.1キロで、胎盤からの栄養や酸素の供給が長時間絶たれたため、死亡したとみられている。エドアルドさんは初めての実子の誕生を楽しみにしていたそうで、今回の事件に悲嘆に暮れているという。
ポーラさんは16日、地元で埋葬された。叔父のカルロス・アルベルト・ロペスさん(Carlos Alberto Lopes)は「彼女はいつも幸せでいつも笑っていた子だったよ」と涙ながらに語った。
なお、今年1月には米イリノイ州で、「2019年に19歳妊婦を殺害し、胎児を取り出した母を手助けした」として、29歳の女に懲役30年の有罪判決が言い渡された。裁判では事件の詳細が明らかにされ、社会に大きな衝撃を与えた。
画像は『Daily Record 「Woman kills pregnant friend tears baby from womb then ‘pretends to give birth’」(Image: Jam Press)』『The Mirror 「Woman kills pregnant friend tears baby from womb then ‘pretends to give birth herself’」(Image: Jam Press)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)