葉山中学吹奏楽部が神奈川県吹奏楽コンクールで2年連続金賞受賞
葉山町立葉山中学校(森岡孝校長)吹奏楽部が8月8日・9日に神奈川県民ホールで行われた、第73回神奈川県吹奏楽コンクール中学生の部A部門で、参加45校の上位15校に入る金賞を受賞した。昨年はB部門で金賞を初受賞しており2年連続。7月の県南支部大会で推薦を受け臨んだ県大会。部員の増加により部門が変更し、課題曲が増え、演奏時間が長くなるなどの大きな変化があった中での受賞で、喜びもひとしおだ。
同部は3年生13人、2年生23人、1年生26人の計62人。県大会には2・3年生全員と1年生1人の37人で臨み、2・3年生の人数が30人以上のA部門での出場となった。
昨年のB部門は自由曲のみだったが、A部門は課題曲も演奏する。1曲7分間だった演奏時間が、2曲12分となり、これまでと違った構成に当初は戸惑いを覚えたという。同部は自由曲は『ジャンニ=スキッキ』(プッチーニ作曲)、課題曲は行進曲『勇気の旗を掲げて』(渡口公康作曲)を演奏。
自由曲は顧問の松平早季教諭が選曲した。「吹奏楽ではオペラやクラシックの楽曲は難しいが、世界的に有名な作品に触れてほしいという思いがあり、今年の3年生なら表現しきれるという期待もあって決めた」と明かす。部長の岩澤小町さん(3年/トランペット)は「難しいとは思ったが、やるからには頑張ろうと思った」と振り返った。副部長の佐々木陵太郎さん(3年/チューバ)は「この2曲だけでなく、全体的な技術の底上げをしたいという思いで練習した」と語った。
昨年の金賞受賞を受け、周囲から2年連続受賞を期待されるプレッシャーのかかる大会だった。今年3月には部員増加による楽器不足を補おうと、町内外から多くの楽器が寄贈されたこともあり、その思いに応えたいという気持ちもあった。コンサートミストレスのシール真莉亜さん(3年/クラリネット)は「賞を取ることよりも、昨年より良い演奏をしようと心掛けた。金賞はその結果」と語った。
松平教諭は「音楽の世界は結果の分かりやすい『コンクール』が注目されるが、葉山中吹奏楽部は『一人でも観客がいたらその人の心に届く演奏をしよう』という思いを大切にしている。今回のコンクールで部員は大きく成長したと思う」と部員を温かい目で見守った。