寝不足が腸をなまけさせる!? 睡眠と腸内細菌の深い関係【1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法】
腸内細菌と睡眠のすごい関係
眠っている間、自律神経は交感神経優位からリラックスを促す副交感神経優位へと切り替わり、体は休息モードに入りますが、腸の蠕動運動は活発に行われ、腸内細菌の活動も休むことはありません。
腸内細菌にとって睡眠中の時間はまさに「ゴールデンタイム」。腸内細菌は食べたものを分解・発酵させ、体に必要な物質をつくり出したり、腸内環境を整えたりと、私たちが寝ている間も健康のために働いています。つまり、質の良い睡眠をとることは、腸内細菌が活躍できる最適な環境をつくることになります。逆に、睡眠不足が続くと、自律神経が乱れ、腸内細菌のバランスが変化し、便秘や肌荒れといった不調につながりかねません。
実は漢方薬についても、腸内細菌の活動によって得られる効果が異なることがわかってきました。例えば、漢方薬に含まれる複雑な成分は、腸内細菌の力で吸収されやすくなったり、より効き目がある物質へと変換(代謝)されたりすることがわかっています。また、漢方薬の成分の中には善玉菌のエサとなって増殖を促したり、腸の炎症を抑えて腸内環境を整えたりと、腸に良い働きをするものもたくさんあります。
腸内細菌の種類や量はその人の生活習慣や体調によって違いますが、質の良い睡眠で腸内環境は改善します。漢方薬の薬効を最大限に引き出すためにも、日頃からしっかり睡眠をとり、腸内細菌が活発に働くようにしておくことが大切です。
寝ている間は腸内細菌のゴールデンタイム
副交感神経が優位になると、腸がリラックスして活発に
◯ 腸の修復活動が活発になる
◯ 善玉菌の増殖も促進
◯ セロトニンの生成・促進により体内時計を調整
寝不足が続くと…
自律神経が乱れて腸内細菌の働きが鈍くなる。
それによって肌荒れ、便秘、アレルギーなどの症状が現れる。
腸内環境が整っている人ほど漢方薬が効きやすい
腸内細菌が活発に動いていると
● 漢方薬が吸収されやすい状態に分解される
● 漢方薬の薬効がより高まり、別の物質へ変換(代謝)される
など、プラスに働きます。
【出典】『1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法』著:石川泰弘/監修:新見正則