【町田市】石阪市長、次回不出馬 「年齢理由」 記者会見で表明
石阪丈一・町田市長(78)が16日、定例記者会見で2月に行われる市長選挙に出馬しないことを明らかにした。年齢を理由にし、「次は80歳を超えてしまう。発想力などが落ちるのが心配」とコメント。後継については年末に公表する可能性があるとした。
「次は出馬しません」――。町田市役所で16日に行われた定例記者会見。石阪氏は淡々とそう語った。不出馬の理由には年齢を挙げ、「8月下旬に私の後援会の皆さんらと決めた。次もやるとしたら、80歳を超えてしまう。発想力などが落ちるのが心配。毎朝走っているがここのところペースが落ちた」と話した。
06年から
野津田町出身の石阪氏は1971年に横浜国立大学経済学部を卒業後、横浜市役所に入庁。2004年には横浜市港北区長に就任し、06年、町田市長選に初挑戦。接戦を制し、市長に就任すると以後は5期に渡り、町田市政に取り組んできた。
行政改革を始め、子育て政策に力を入れ、若い世代の町田市への流入につなげてきたほか、生ごみのバイオガス化施設と焼却施設を一体化した施設「町田市バイオエネルギーセンター」を整備するなど、持続可能な環境づくりにも着手。サッカーチーム「FC町田ゼルビア」のJリーグ入りを見据えた町田市立陸上競技場の改修にも目を向けてきた。
「長い時間だった」
石阪氏はこれまでの市政を振り返り、「当初は3期までと考えていたが長くなった。やることが多く、市長としての1日は長い時間だった」とコメント。報を聞いた町田商工会議所の澤井宏行会頭は「突然の退任表明で驚いた。市長就任の翌年には商工会議所『商工会館』竣工に対し支援していただき、活動に勢いがついた」と当時について語り、「市と商工会議所が表裏一体となり、さまざまな地域活性化策に取り組むことができたのは石阪市長と商工会議所が強いパイプでつながっていたからこそ」と感謝の言葉を口にしている。
出馬の動きも
任期満了に伴う市長選は町田市議会議員選挙と共に来年2月15日(日)(2月8日告示)に行われる。元都議や市議会議員などに出馬を模索する動きがあるなか、石阪氏は後継について、「年末までに応援したいと思う人を見つけられれば」と話している。