深海魚の魅力を伝える田原舞さん【市川市】
深海魚専門アパレルブランドのオーナー田原舞さん。
グッズ販売やイベント、SNSを通して活動する田原さんの「深過ぎる」深海魚愛が話題になっています。
大好きな深海魚との別れと再会
丸みのある平たい頭にヒラヒラした赤いエラ。
パカンと開いた口から枝のような三つ又の歯をのぞかせて、深海を悠々と泳ぐラブカ。
その姿をテレビで見た瞬間、恋に落ちた田原さん。
「こんなに美しい魚がいるなんて!」
小学校高学年の時でした。
それから深海魚の図鑑を眺めては思いを募らせる日々。
しかし、そんな幸せな時も終わりを迎えます。
深海魚の見た目から、思春期になると周囲からは気持ち悪がられるようになり、泣く泣く好きな気持ちに蓋をすることに。
何年もの間、思いを胸に秘めていましたが、2020年に再燃。
「大人が持てる深海魚グッズがあればいいのに」
何気なく発した田原さんの一言がきっかけ。
「自分で作ってみたら?」と勧められ、早速ワンポイント刺繍の入ったラブカのパーカーを自分用に作ります。
すると周囲から「かわいいから売ってみれば」という声が上がり、深海魚グッズ専門のネットショップをオープン。
「人生で今が一番楽しい」と話す田原さん。
気持ちを封印していた時間が深海魚への思いに拍車をかけました。
憧れのラブカとご対面!
ラブカは「生きた化石」ともいわれるサメの仲間。
飼育が難しく、水族館で保護されてもほんの数日しか見られません。
そんなレアなラブカと実際に対面した時には「腰を抜かした」と話す田原さん。
「目に焼き付けたい、違う動きを見逃したくないという気持ちと、生きているラブカが目の前にいる感動とで水族館の開館から閉館までずっと見続けていました」
また数年前には、魚屋さんのキャンペーンに当選して冷凍のラブカが家にやって来たことも。
専用の大型冷凍庫を購入し、1年半の間、解凍して、めでては冷凍…を繰り返していましたが、傷みが進むため今は骨格標本にして家に飾っているそう。
「深海魚の特異な見た目や生き方が面白い」と話す田原さん。
その魅力を多くの人に知ってもらおうと「深海魚タッチ」というイベントを各地で行っています。
「お子さんが目を輝かせて話を聞いてくれたり、魚を触る姿を見ると、やりがいを感じます。ぜひ一度、遊びに来てください。たくさん解説します」。
深海魚タッチ
日時/7月15日(月・祝)午前10時~午後6時
場所/欧風料理 アンダンテ
住所/千葉県市川市南大野2-1-4
電話番号/047-338-8127
田原さんの X(旧Twitter)/@MLavca