【滋賀/比叡山・坂本】静謐な空間で楽しむ青もみじと自然風景に感動
春にしか見られない風景や爽快感のある眺望など、関西には一度は訪れてみたい絶景スポットが目白押し! 暖かくなっておでかけしたくなる春には、1泊2日で絶景をめぐる旅にでかけてみませんか? 旅先でこだわりたい絶品朝食グルメも合わせてご紹介します。
滋賀旅では、春から初夏にかけて青もみじが美しい比叡山延暦寺を目指します。起点となる大津市坂本町は比叡山延暦寺の門前町として栄え、豊かな自然と歴史が残るエリア。草木が芽吹く季節だからこそ、自然が織りなす絶景を楽しむことができるんです。
( Index )
【比叡山延暦寺】瑞々しい新緑を湛える広大な霊域【坂本ケーブル】日本最長のケーブルカーから眺める絶景【旧竹林院】日本の美しい自然風景を愛でる庭園【An deux】絶景めぐりのおともにしたい焼きたてパン
【比叡山延暦寺】瑞々しい新緑を湛える広大な霊域
まるで船が浮かんでいるように見える横川中堂。
滋賀と京都の県境に位置し、1200年以上の歴史をもつ比叡山延暦寺。伝教大師・最澄(さいちょう)によって開かれた天台宗の総本山です。比叡山の山内にある1,700ヘクタールの広大な境内地は、東塔(とうどう)・西塔(さいとう)・横川(よかわ)の3つの区域に分かれています。
自然豊かな境内には100ほどの堂宇が点在していて、参拝しながら四季折々の景色を楽しめるのも見どころのひとつ。春から初夏にかけての新緑の時期には、生命力に満ちた瑞々しい青もみじが参拝客を迎えてくれます。
延暦7年に、宗祖伝教大師最澄が創建した一乗止観院が元となっている総本堂根本中堂。
本尊に大日如来を安置する大講堂。
比叡山延暦寺の発祥の地である東塔は、本堂にあたる根本中堂を中心とする区域です。各宗各派の宗祖を祀っている大講堂や、先祖回向のお堂である阿弥陀堂など重要な堂宇が集まっています。
西塔の入り口を彩る桜と青もみじ。
鮮やかな美しさを放つ新緑に包まれる釈迦堂。
釈迦堂を中心とする西塔は、3つの区域の中でも特に桜や青もみじが美しい区域です。見ごろを迎えるゴールデンウィークごろまでは、西塔にあるにない堂で坐禅体験ができるイベントも。清々しい空気に包まれて坐禅を体験すれば、心が軽くなりそうです。
おみくじ発祥の地とされている、四季講堂(元三大師堂)。
豊かな自然が育まれた比叡山延暦寺は、草木が芽吹く春ならではの美しい景色に包まれます。
比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)
青もみじ見頃:5月~6月頃
滋賀県大津市坂本本町4220
077-578-0521(参拝部)
拝観時間:東塔9:00~16:00、西塔・横川9:30~16:00(各拝観受付終了15:45)
拝観料:大人1,000円、中高生600円、小学生300円
【坂本ケーブル】日本最長のケーブルカーから眺める絶景
比叡山とふもとを結ぶ坂本ケーブルは、全長2,025mもある日本一長いケーブルカー。山の新緑に包まれる心地良い時間を満喫できます。
車窓からは山あいから見える琵琶湖や、比叡山の雄大な自然が広がります。立ち木に囲まれた細いトンネルを抜けたり、急こう配をぐんぐんのぼったり、ここだけの景色を堪能していると、坂本駅から延暦寺駅までの約11分間はあっという間です。
延暦寺駅の屋上にある「山のデッキ」では、春の風を感じながら琵琶湖ビューを満喫。
延暦寺駅の2階と屋上にある絶景スポット「山のデッキ」から、琵琶湖を一望できます。天気の良い日には竹生島まで見えることもあるそう。
大正14年に建設された、坂本駅と延暦寺駅のレトロな駅舎も見どころのひとつ。当時の面影を残す駅舎は「近畿の駅百選」にも認定されています。
坂本ケーブル
滋賀県大津市坂本本町4244
077-578-0531(比叡山鉄道株式会社)
運行時間:始発8:00、終発17:30 ※時期により異なる
料金:【大人】片道870円・往復1,660円、【小児(4歳以上12歳未満/小学生)】片道440円・往復830円
【旧竹林院】日本の美しい自然風景を愛でる庭園
延暦寺の門前町として栄えた坂本には、比叡山で修行した僧侶が隠居後に暮らした里坊が多く残っています。旧竹林院もそのひとつ。現存する里坊のなかでも見事な庭園を持つことで有名です。
約3,300㎡にもおよぶ日本庭園は、国の名勝に指定されています。地形を利用した滝組と築山を配した伝統的な庭園は四季折々の草花に彩られ、日本ならではの風情を楽しめます。
また、近ごろは母屋の座卓を使ったリフレクション撮影で、絶景を楽しむ観光客も増えているとか。幻想的な一枚をぜひカメラにおさめたいですね。
旧竹林院きゅうちくりんいん
滋賀県大津市坂本5-2-13
077-578-0955
開園時間:9:00~17:00(最終受付16:30)
休園日:月曜(祝日の場合は開園)、祝日の翌日、12月26日~31日
料金:大人330円、小学生以下160円
【An deux】絶景めぐりのおともにしたい焼きたてパン
JR比叡山坂本駅の改札を出てすぐにある、地元で愛されるベーカリー「An deux」。惣菜系から甘い系、バケットや食パンなどの食卓パンまで、無添加の生地にこだわる焼きたてパンがずらり。常連客に大好評の焼き菓子を合わせると、常時約60種の商品が並びます。
「素朴だけど味わい深い、毎日食べても飽きないパンづくりがモットー」と話すのは、店主でパン職人の安藤克記さん。なかでもハード系のパンを得意とし、カリッとしたクリスピー感はありながらも、しっとりとしたくちどけの良さが特徴です。
「比叡の山椒香るカレーパン」300円
おすすめは、「カレーパンNo.1コンテスト2020」で審査員特別賞を受賞した、キューブ型がかわいい「比叡の山椒香るカレーパン」。山椒を使った自家製カレーを包んだ看板商品です。
(左)「キノコのクリームコロッケバーガー」240円、(右)「エビカツバーガー」240円
写真は、湯だね製法の生地で作ったバンズを使ったバーガーシリーズ。もっちりとした食感のバンズが食べ応え抜群です。「キノコのクリームコロッケバーガー」は、手づくりのクリームコロッケに特製ソースがたっぷり。プリプリのエビカツにタルタルソースがベストマッチする「エビカツバーガー」もお見逃しなく!
ラスクや焼き菓子など、絶景めぐりのおやつにぴったりなスイーツはスライドでチェックして。
滋賀県産の小麦粉「淡海人(あみんちゅ)」を100%使用したマフィンも人気。ブルベリーやレモンなど、豊富なラインナップから常時2~3種が店頭に並びます。
バターが香る「サクサクラスク」250円
ほろほろ食感の「スノーボール」はお土産にしても喜ばれそう。
テイクアウトして坂本ケーブルの「山のテラス」でいただくのはもちろん、店内のイートインスペースでおなかいっぱいにして比叡山散策にでかけるのもおすすめです。
An deux(アンドゥ)
滋賀県大津市坂本3-31-44
077-578-3700
営業時間:7:30~19:00、祝日7:30~17:00 ※売切次第終了
定休日:日曜
※焼きあがりの時間によって、店頭に並ぶ内容が異なります。パンの種類がそろうのは9:30~11:00頃です。
※写真はイベント出店時のものもあります。
※店頭とイベント出店時では商品の価格が異なる場合があります。
※掲載情報は2025年2月時点のものです。スポット・店舗、商品情報などは変更になる場合があります。
写真/比叡山延暦寺、坂本ケーブル、旧竹林院、An deux
文/内山真紀