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【料理で居酒屋を選びたいあなたへ】やきとん・煮込みが安くておいしい!東京のおすすめ居酒屋9選

さんたつ

もつ焼居酒屋 松ちゃん1

とろりとほどける牛煮込みや豚のモツ煮込み、香ばしさがたまらないやきとん。伝統の味を守り続け、仕入れにもこだわる名店は、おいしさはもちろん、手頃な価格も魅力だ。

一力(いちりき)

円熟味のある奥深さ。千住名物の煮込み『大はし』【北千住】

店主も一押しの肉とうふ380円。

大衆酒場の老舗で、明治10年(1877)創業。看板に掲げられる「千住で2番」は、「お客様が常に1番」という店主の思いが込められている。看板料理の肉とうふは、サイコロ状にカットされた牛スジや、カシラ(ほほ肉)などを、注ぎ足しで作る醤油味の牛煮込みに豆腐を投入したもの。各具材の細部にまで味が染みわたり、味わい深い。元となっている牛煮込みは東京三大煮込みの一つといわれる名品で、旨味エキスをたっぷり含んだ牛肉がホロホロと溶けていく。

創業以来注ぎ足されて作られる牛煮込み380円。
隣り合うカウンター席に心地よさを感じる。
開店10分で満席になることもある都内屈指の名店。

『大はし』店舗詳細

大はし
住所:東京都足立区千住3-46/営業時間:16:30~20:30LO/定休日:土・日・祝/アクセス:JR・私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩5分

何が出るか楽しみなおまかせ串焼きの数々『埼玉屋』【東十条】

アブラ、上シロ、レバ、タンなどの串焼き1本220円、ポルコ(豚耳のオリーブオイル和え)480円、生レモンサワー600円。

1954年創業の焼きとんの名店。主人自ら毎朝仕入れに行く肉やもつは新鮮そのもの。串もの9本と生野菜がセットのコースが基本。アブラ(和牛)や上シロ、エスカルゴバターをのせたチレ(脾臓)などどれもが秀逸のうまさ。シャーベット状の焼酎に炭酸、くし切りのレモン2個が入り、グラスのフチに塩を付けた生レモンハイも名物だ。9本食べ終えて、まだ食べられるようだったら追加注文できる。

焼きとんの説明をしてくれる2代目大将との会話も楽しみ。
オープンの1時間前には行列ができる人気店。

『埼玉屋』店舗詳細

埼玉屋
住所:東京都北区東十条2-5-12/営業時間:16:00~21:00頃(土は16:00~1回転で満席次第終了)/定休日:日・祝/アクセス:JR京浜東北線東十条駅から徒歩3分

牛肉豆腐は垂涎のうまさ、創業70年超えの名店『千登利』【池袋】

秘伝の出汁が染みこんだ、看板料理の牛肉豆腐650円。

池袋屈指の人気店。店内へ足を踏み入れるなり、フワッと醤油の香りが鼻をかすめ、食欲がそそらえる。カウンター席の向こうには、大鍋で作られる牛肉豆腐がグツグツと煮えている。特注の豆腐を丸ごと1丁入れて、牛スジとともに醤油と砂糖以外の調味料は使わずじっくり煮込み、仕上げている。口に含むとじんわりと旨味があふれ出す。レバやタン、ハツなどの串焼きメニュー各160円も充実し、あわせて楽しみたい。

その日の串焼き類はカウンターに並ぶので、選びやすい。
自然と隣り合う客との酒談義も弾む。

『千登利』店舗詳細

千登利(ちどり)
住所:東京都豊島区西池袋1-37-15 西形ビル1F/営業時間:16:00~23:00(土・日は~22:30)/定休日:月/アクセス:JR・私鉄・地下鉄池袋駅から徒歩4分

焼き物だけじゃない和洋中の絶品料理『もつ焼居酒屋 松ちゃん』【平井】

串焼き5本セット660円、レバカツ396円など。

品書きは100種以上。中でももつ焼きはゼラチン質たっぷりで、ナンコツは噛(か)みしめるほどに旨味が広がっていく。店主・森潔さんは自ら市場へ足を運び、毎日新鮮なもつを仕入れて、おいしいと思う大きさにカットし、均等に火が入るよう串の打ち方も独自に極めた。元鮨職人であるだけに、目利きで選んだ魚料理も自慢の一つ。刺し身はもちろん、刺し身用のアジを使った姿フライはふわふわの身がたまらなくおいしい。

締めに味わいたい松ちゃんカレーライス550円。
カウンターや小上がり席を含めて70席ほどある。
「安くておいしいがウチの売りです」と森さん。

『もつ焼居酒屋 松ちゃん』店舗詳細

もつ焼居酒屋 松ちゃん(もつやきいざかや まっちゃん)
住所:東京都江戸川区平井3-26-4/営業時間:17:00~23:00(金・土は~24:00)/定休日:月・月1回火/アクセス:JR総武線平井駅から徒歩3分

老舗センベロ店。価格の安さは健在『大衆酒場 まるよし』【赤羽】

もつ焼き110円~と人気のキャベツ玉(小)260円ほか。

赤羽を代表する大衆酒場。15時の開店と同時に、大きなコの字カウンター席が埋まっていく。壁面には幅4mはありそうな横長メニューが貼られ、その数の多さに驚くが、まずは定番の串焼きから味わおう。もつ焼きのレバー、たん、かしらなどが人気で、昨今の価格高騰もあって1串110円〜と値上がったものの、それでも高くて160円とお手頃だ。ビールや日本酒などのアルコールも400円台で用意しているので、センベロで楽しめる。

コの字カウンター席は、一人でも利用しやすい。
黄色の看板と赤提灯が目をひく。

『大衆酒場 まるよし』店舗詳細

大衆酒場 まるよし
住所:東京都北区赤羽1-2-4 /営業時間:15:00~21:40LO(土・祝は14:00~)/定休日:日/アクセス:JR赤羽駅から徒歩1分

2代目が守る伝説のみそ焼き『㐂よし』【蕨】

みそ焼き6本660円、とり豆腐460円、瓶ビール550円。

「みそ焼き」のルーツといわれる名店。ニンニクを利かせた味噌ダレに豚ホルモンを漬け込み、焼きながらさらにタレに漬けて仕上げるのがこの店の流儀。濃厚で、ほんのり甘さもあり、何本でも食べられそうだ。考案したのは初代店主で、そのお嬢さんと一緒になった2代目・石塚裕一さんが味を引き継いでいる。合わせる酒はさっぱりと酎ハイがおすすめ。鶏肉の肉汁と出汁が染みこんだ、とり豆腐は締めに味わいたい。

コの字のカウンターの中で、手際よく作業する石塚さん。
創業50年超えの元祖みそ焼きの人気店。

『㐂よし』店舗詳細

㐂よし(きよし)
住所:埼玉県川口市芝新町2-11/営業時間:16:00~21:00LO/定休日:火・日・祝/アクセス:JR京浜東北線蕨駅から徒歩3分

創作モツ料理と燗酒のコラボを楽しむ『モツ酒場 kogane』【外苑前】

和牛センマイとクルミのサラダ990円、「悦凱陣」1合1260円。

モツ料理×燗酒をコンセプトにした居酒屋。系列店のイタリアンで経験を積んだマネジャーの児玉順平さんは、定番のモツ焼きのほか、創作モツ料理のメニュー開発に日々挑んでいる。ゆえにジェノベーゼ味や、韓国の唐辛子を和えたりとバリエーションに富んでいる。燗酒は60〜65度で提供することで、香りや旨味など味の変化を楽しめる。キレのある味わいは、モツ焼きの脂をスッキリと流し、ついつい杯数も増えてしまう。

ぷるぷる酢モツ930円と、「隆」1合1150円~。
ほぼ毎日市場へ足を運ぶ、児玉さん(左)。

『モツ酒場 kogane』店舗詳細

モツ酒場 kogane(もつさかば こがね)
住所:東京都渋谷区神宮前3-42-15 Megビル1F/営業時間:18:00~23:00LO(土・祝は15:00~、日は15:00~22:00LO)/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩5分

芝浦直送のモツは種類豊富な串焼きで『豚番長 蒲田西口店』【蒲田】

やきとん各140円~、玉子マカロニサラダ大390円など。

店主・山田拓也さんは、この店以外にも大好きな蒲田で3軒の酒場を営む。ここは、立ち飲みスタイルで新鮮なもつ焼きを味わえると評判だ。毎日市場からその日一番のもつを仕入れるから、鮮度は抜群。もつ焼きだけでも30種類以上あり、塩またはタレと好みで楽しめる。炭火でじっくり焼き上げていくから、もつ本来の旨味を逃すことなく、弾力もたまらない。肉刺しや鮮魚刺し身など、酒と相性のよい一品料理も充実する。

タンやレバーなど部位の多くは、朝つぶしたもの。
「蒲田の酒場カルチャーを守っていきたい」と山田さん。

『豚番長 蒲田西口店』店舗詳細

豚番長 蒲田西口店
住所:東京都大田区西蒲田7-63-6/営業時間:16:00~22:45LO(土・日は14:00~21:45LO)/定休日:無/アクセス:JR・私鉄蒲田駅から徒歩5分

モツ焼き一筋。60数年愛される名店『一力』【小岩】

串焼き各種と、スタミナ焼き400円、カミナリハイボール450円。

創業60年超えの、「安くてうまい」と評判の店で、開店と同時に席が埋まり、持ち帰り用のもつ焼を買い求める客もひんぱんに訪れる。店内に飾られた創業時の献立表には1串60円だったころの跡が残るが、そのどれもが今は1串110円となったものの、手ごろさは変わらずうれしい価格帯。レバーやシロは秘伝のタレがしっかり絡み、何本でも味わいたいうまさだ。当日仕入れたもつしか使わないため、なくなり次第終了となる。

コの字カウンターの15席は、常連客ですぐ埋まる。

『一力』店舗詳細

一力(いちりき)
住所:東京都江戸川区南小岩8-8-6/営業時間:15:00~21:00ごろ(なくなり次第終了)/定休日:月・火/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩5分

取材・文・撮影=アド・グリーン 撮影=加藤昌人、丸毛透、山出高士、岡田孝雄

『散歩の達人 東京名酒場』より

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