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ソフトバンク村上隆行コーチの発言が思わぬ波紋…35年前の悪夢を払拭できるか

SPAIA

ソフトバンクの村上隆行コーチ,ⒸSPAIA

DeNA東克樹についてコメント以降、1得点16失点で3連敗

プロ野球の日本シリーズは第5戦(みずほPayPayドーム)でDeNAが7-0と完勝し、3勝2敗で下剋上日本一に王手をかけた。パ・リーグを独走で制したソフトバンクは地元でまさかの3タテを喫し、後がない状況だ。

ここに来て、ある発言が波紋を広げている。一部報道によると、村上隆行打撃コーチが第3戦の前にDeNAの左腕・東克樹について問われた際「パ・リーグにそんなにいないかも知れないですが、宮城の方が断然いいので」と話したという。

東は昨季16勝3敗で最多勝と最高勝率に輝き、今季も13勝を挙げたセ・リーグを代表する左腕の一人。村上コーチが比較対象として挙げたオリックスの宮城大弥も2021年から3年連続2桁勝利を挙げてパ・リーグ3連覇に大きく貢献した左腕だ。

村上コーチの発言の真意は分からないが、決して東の実力を軽視したわけではないだろう。パ・リーグ王者としての矜持ゆえのコメントかもしれないが、結果的に第3戦は東に7回1失点に抑えられて敗れたため、この発言がファンの反感を買い、SNS上で「辞めろ」「口にチャックした方が良い」などと批判されている。

しかも、東は自身のSNSで「宮城大弥投手はめちゃくちゃ参考にさせていただいてます!スーパーピッチャーですから!」と投稿。村上コーチへの当てつけとも取れる書き込みをしている。

そして、ソフトバンクは第3戦以降、1得点16失点で3連敗。強打のチームが26イニング無得点と沈黙しているのだ。

加藤哲郎の発言で巨人が発奮した1989年の日本シリーズ

思い起こされるのが1989年の日本シリーズだ。

巨人に3連勝して王手をかけた近鉄は、お立ち台に上がった先発の加藤哲郎が「大したことなかったですね。シーズンの方がしんどかったですからね、相手も強いし」と発言。「巨人はロッテより弱い」とは決して言っていないのだが、大々的に報道されたこともあり、怒りのエネルギーを爆発させた巨人ナインが第4戦から4連勝して日本一に輝いた。

村上コーチはこの時、近鉄入団6年目の若手として活躍。同年の日本シリーズでも第7戦で香田勲男からソロ本塁打を放っている。

あれから35年。まさか自身の発言がここまで波紋を広げるとは思わなかっただろうが、ソフトバンクとしては村上コーチを悪者にしないためにも残り2戦で逆転するしかない。パ・リーグをぶっちぎったチャンピオンとして意地を見せられるか注目だ。

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記事:SPAIA編集部

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