毒グモに噛まれた夫婦、夫は重傷 トルコでの休暇でスーツケースに入り込んだか(英)
イギリス在住のある夫婦は今年8月、トルコでの休暇を楽しんだ。ところが10月になると、夫婦それぞれが毒グモに足を噛まれ、治療を受けた。夫婦は「休暇中、スーツケースに毒グモが入り込んだ」と考えている。英ニュースメディア『The Sun』が伝えた。
【写真】夫婦が噛まれたのは、トルコ東部に生息する有毒なドクイトグモだった(昆虫が苦手な方は閲覧に注意してください)
英ウェスト・サセックスのラスティントンで食品宅配サービスを営むヘレン・テイラーさん(Helen Taylor、49)と夫のアンドリューさん(Andrew、49)は今年8月、トルコで休暇を過ごした。
そして10月、オフィスとして利用している部屋で、ヘレンさんが足首を噛まれ、関節が腫れ上がった。当時は何に噛まれたのか分からず、ヘレンさんは救急外来で抗生物質を処方してもらったものの、腫れと痛みのため2日間は足に力を入れられなかった。
2週間後には、アンドリューさんも同じ部屋で足首を噛まれ、ヘレンさんの場合よりもはるかに重い症状に苦しんだ。
ヘレンさんは、当時のことを次のように振り返った。
「アンドリューは高熱を出し、意識が朦朧とするほどでした。私たちは強い不安を感じ、救急外来に行ったのです。その後、3度にわたり医師の診察を受け、抗生物質を処方されましたが、よくなる兆しは一向に見られませんでした。それどころか彼の足首に深い傷ができ、膿が出続けました。」
アンドリューさんは寝たきりになり、食品の配達もできなくなってしまった。そして、害虫駆除剤を毎日散布した結果、クモの死骸を見つけた。その個体はトルコ東部に多く生息する、有毒なドクイトグモ(brown recluse spider)であることが、自分たちの調査で分かった。
ドクイトグモの体は茶系で、長くて針金のような脚を持ち、体は大きいもので1.2センチ、脚を広げると平均2.5センチほどだ。科学系ウェブサイト『Live Science』によると、通常は暗い場所を好んでおとなしいが、触れるなどして刺激を与えると攻撃に転じることがあるという。また、噛まれても約90%は治療の必要はないものの、壊死性の毒を持っていることから、酷い場合は数か月にわたり皮膚が壊死し、子供や免疫力が低下している人は死亡することもある。
なお、ヘレンさんとアンドリューさんは、8月にトルコに旅行した際、ドクイトグモがスーツケースに入り込み、オフィスに潜んでいたと考えている。
ちなみにブラジルでは今年7月、レストランで食事中だった男性が毒グモ、または毒を持つ昆虫に脚を噛まれ、5日後に亡くなった。男性に異変が現れたのは翌日で、ふくらはぎが黒く変色し始めた。
画像は『The Sun 「THE SPIDER FROM SCARS Couple rushed to hospital after spider stowed away in suitcase from Med holiday hotspot bites them」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)