馬場在住小池緋扇さん 横浜文化賞を受賞 日本人形作家の功績を評価
横浜市の最高顕彰で、文化の発展に貢献した人に贈られる「横浜文化賞」の受賞者がこのほど発表され、馬場在住の日本人形作家、小池緋扇さん(96)が文化・芸術部門で選ばれた。受賞について小池さんは「大変名誉な賞をいただき、本当に嬉しい。心から感謝します」と笑顔で喜びを語った。
芸術や教育、社会福祉、産業、スポーツ振興など文化の発展に寄与し、その功績が顕著な人を表彰する同賞。今年度は小池さんの他、俳優の藤竜也さんや(株)崎陽軒代表取締役会長の野並直文さんら4人が選ばれた。
今も現役で制作指導を行う人形作家の小池さんは、小学生の頃から日本人形を作りはじめた。「学校の先生が作った日本人形を見て感動してしまって」。自分でも作りたいと夏休みに教師宅に通い、1カ月かけて「藤娘」を作った。「家族が、特に父が一番喜んでくれて。人形を眺めながらお酒を飲んだりして」。皆が喜んでくれる感動が、人生を決めた。
その後、横浜山手女子学園を卒業後、幼稚園教諭を経て人形作家に。
古代裂(こだいぎれ)のちりめん友禅を用い、江戸時代の暮らしや「粋」の文化をテーマに制作。絹糸を一本ずつ使う髪の毛や衣装まで全てが手作り。「作っていると人形が『こうしてほしい』と話しかけてくれるの。だから制作で苦労したことはないわ」と優しい笑顔で語る。
その技術が認められ、東京人形学院(現・一般財団法人人形美術協会)で60年以上に渡り人形制作を指導。人形師範の育成にも尽力してきた。
これまで制作した人形は約130体。全国で展覧会が開かれ、鶴見でも特別展を実施してきた。今後も市内での展覧会を模索しながら、今の悩みは人形の保管について。「売るつもりはなく自宅で保管していますが、大切に守っていただける方にお譲りするのが夢です」と語った。