【ガチ】市販の「納豆」54種類をすべて混ぜたらヤバイことになった
スーパーに行くたび驚く。納豆って意外とたくさん種類があるんだなと。で、ふと思った。これらの納豆を全部混ぜたら、納豆の王が誕生するのではないか。
そこで今回は、市販されている様々な納豆を買ってきて、一つの鍋にブチ込んでみることに。王が生まれる瞬間を、どうか見逃さないでほしい。
・納豆を買いまくる
未来の納豆王のために回ったスーパーは全部で5店。その結果、54種類もの納豆が一堂に会することになった。これでも氷山の一角だろうが、ただただ圧巻の光景である。
今回改めて分かったのは、納豆業界は『おかめ納豆』のタカノフーズとミツカンの二大巨頭が牛耳っているという事実だ。54種類中、ミツカンの商品は12種類。
タカノフーズに至っては15種類もあった。
あづま食品の7種類がそれに続く。
特に高額だったのがこちらの4品。購入店舗はそれぞれ異なるが、どれも1パックあたり約100円である。
一般的な納豆が3パック100円くらいであることを考えると相当高いが、もちろん容赦なく混ぜていくのでご安心いただきたい。
逆にもっとも安かったのは、ドラッグストアで買ったミリオングループ『小粒納豆 たれ・カラシ無』。価格は税抜48円だった。やっす!
・納豆リスト
参考までに、用意した商品54種類をまとめておこう(順不同)。あなたの家の定番納豆は入っているかな?
タカノフーズ「極小粒ミニ3」
タカノフーズ「まろやか旨味ミニ3」
タカノフーズ「すごい納豆S-903」
タカノフーズ「すごい納豆ゴールド プラズマ乳酸菌たれ付」
タカノフーズ「北海道小粒カップ3」
タカノフーズ「やみつき薬味 本からし納豆」
タカノフーズ「やみつき薬味 山わさび納豆」
タカノフーズ「やみつき薬味 八幡屋礒五郎七味納豆」
タカノフーズ「北海道小粒納豆」
タカノフーズ「国産丸大豆納豆」
タカノフーズ「国産大粒ミニ2」
タカノフーズ「副将軍ミニ2」
タカノフーズ「旨味ひきわりミニ3」
タカノフーズ「北海道産ユキホマレ大豆ひきわり」
タカノフーズ「ひきわり納豆しそ海苔風味」
ミツカン「金のつぶ パキッ!とたれ『とろっ豆』」
ミツカン「金のつぶ たれたっぷり! たまご醤油たれ」
ミツカン「金のつぶ 梅風味黒酢たれ」
ミツカン「金のつぶ 国産小粒納豆」
ミツカン「金のつぶ 国産ひきわり」
ミツカン「金のつぶ たっぷりおだし」
ミツカン「くめ納豆 丹精」
ミツカン「くめ納豆 秘伝金印ミニ」
ミツカン「くめ納豆 味道楽ミニ」
ミツカン「くめ納豆 北海道納豆ミニ」
ミツカン「くめ納豆 プチ北海道納豆」
ミツカン「納豆効果 腸内ケア」
あづま食品「しそかつお納豆3P」
あづま食品「伊勢志摩あおさのりたれ3P」
あづま食品「黒千石小粒なっとうカップ2」
あづま食品「有機そだち 小粒納豆カップ2」
あづま食品「国産ひきわり納豆3P」
あづま食品「国産大きなひきわり3P」
あづま食品「くらし良好 小粒納豆」
保谷納豆「つるの舞3P」
保谷納豆「有機認証国産小粒納豆」
保谷納豆「国産ほんこつぶカップ1P」
水戸フーズ「納豆職人 北海道産北の小粒納豆」
水戸フーズ「納豆職人 国産中粒」
水戸フーズ「小粒納豆」
ミリオングループ「納豆職人 小粒納豆」
ミリオングループ「小粒納豆 たれ・カラシ無」
オーサト「雪誉」
「スマイルライフ 極小粒納豆」
「スマイルライフ 北海道産大豆小粒納豆」
「スマイルライフ 国産ひきわり納豆」
「ビオラル 国産有機納豆小粒」
「ベストプライス 極小粒納豆」
「ベストプライス ひきわり納豆」
「わびさいさい 北海道小粒納豆」
「わびさいさい 小粒納豆 たれからし無し」
「eatime 大豆の甘みと食感を堪能できる国産大粒納豆」
「サミットオリジナル 北海道産小粒納豆」
「くらし良好 北海道やわらか納豆」
・作業スタート
すべて混ぜてしまうとおそらく消費不可能になってしまうので、これらの納豆のうち1パックのみを鍋に投入することに。
さあ今、王への第一歩が……
ネバっと刻まれた。
タレやからしは後回しにして、とにかくひたすらパックを開けては入れ、開けては入れを繰り返していく。
立ち込める納豆の匂い。その威力はパックの数に比例するように増していき、余裕でマスクを貫通してくる……。
それだけではない。あるラインを超えると納豆がとんでもなく重くなって、もはや混ぜるどころではなくなるのだ。凄まじい負荷。私(あひるねこ)は筋トレでもしているのか?
気分はさながらコンクリートミキサー車。重すぎて菜箸が折れるかと思ったぞ。
すべて投入したら、今度はいよいよタレとからしの番。ここでようやく納豆らしい粘り気が出てきた。あともう少しだ! 混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて……混ぜに混ぜた。
さあ、今こそ姿を現せ我らが王よ。
54の選ばれし豆たちによる究極の納豆が……
限界を超えた空前絶後の納豆が……
これだァァァァァァアアア!!!!!!!
…………。
ただの納豆やないかッ!
・想定外
そこにあったのは、誰がどう見ても普通なザ・納豆であった。数粒混ざった黒豆(あづま食品『黒千石小粒なっとう』)以外は何の特徴もない。
「今日の朝ごはんですけど、何か?」とでも言いたげである。なんという日常系納豆。
いやしかし、54種類も混ぜたのだ。見た目は普通でも味は複雑怪奇に違いない。きっと納豆を超えたナニカになっている……
かと思いきや。
何というか、これが非常に判断が難しい。小粒から大粒まで様々なサイズの納豆が混ざり合い、さらにそこにひきわり納豆まで加わることで、かつてない食感の納豆がたしかに誕生している。
通常のタレとからしをベースにしながら、しそ、わさびといったイレギュラーな味わいがランダムで顔を出すのも新鮮だ。こんな納豆は誇張抜きに生まれて初めて食べたはず……なんだけども。
なぜだろう。総合すると、ただの納豆でしかないのである。普通である。平常運転である。何ならいつも食べてる納豆と同じである。
撮影していたYoshioも同様の感想を抱いたらしく、食べた直後にフリーズ。無量空処を食らった人みたいになっていた。納豆の領域展開に巻き込まれとるやん。
ここで編集部メンバーに試食してもらったところ……
最初は全員が無量空処を食らった状態になったのだが……
徐々に「あれ? けっこうおいしいかも?」という空気へと変化。おかわりをする者が続出する事態に。
佐藤パイセン「意外と爽やかな味だな」
納豆を食べて「爽やか」と言った人類を初めて見た気がするが、カオスな制作過程に反して中身はけっこう真面目というギャップがそうさせたのかもしれない。
一方で、納豆にうるさい編集長・GO羽鳥からはこんな意見が。
羽鳥「これねぇ、ひきわり納豆が邪魔をしてるよね。乱切り蕎麦(太さが異なる蕎麦)とは違うんよ。粒と粒の間に、ひきわりが入り込んじゃってるの! せっかくの食感が台無し!!」
羽鳥「俺、気付いちゃったんだけど、業スーで売ってるような安い納豆は粒がバラバラなんだよね。でも均一の方が絶対気持ちいいから! 分かる? これはしっかり書いといて。粒は揃ってた方がいいよ! マジで!!」
うるせぇ黙って食え。
・王だった
一部注文をつけてくる輩はいたものの、概ね好評で、54種類も混ぜた甲斐があったというものだ。
よって今回の結論としては、市販の納豆を54種類すべて混ぜると王が誕生するということになる。まさか実践しようと考えるバカはいないと思うが、ぜひ覚えておいていただきたい。
それでは最後に、今回の検証にかかった費用を発表しよう。納豆54種類の合計金額は……
税込6936円!
いや高ェェェェェエエエエエ!! そのお金で飲みにでも行った方が有意義だったという可能性もゼロではないが、今後もこういった “自分では絶対やらないけど少し気になる” ことを検証していくつもりなのでお楽しみに。
日本中のすべての納豆に愛と感謝を。ではまた。
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.