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あの山本が “七割” だと…?【家そば放浪記】第282束:クイーンズ伊勢丹で買った、山本食品『そば粉70% 伝統の更科そば』355円(1人前178円)

ロケットニュース24

あの山本が、七割? 一瞬、我が目を疑った。

山本といえば十割。もう広辞苑の「十割」の意味に「山本食品を指すこともある」と書いても良いくらい、山本=十割のイメージが強い。

あって二八。そんな山本が……七割? これはもう買うしかない。

しかも更科(さらしな)。いちおう更科について詳しくない人のために説明しておくと……

更科とは、蕎麦の実の中心部(白い更科粉 / 一番粉)を使用した白っぽい蕎麦のこと。「薮」「砂場」と並び、江戸前蕎麦御三家の一角を占める。

ちなみに若かりし頃の私(GO羽鳥)が修行したお蕎麦屋さんも更科であった。

なお、これまで当連載で扱った山本(食品)の更科は、第188回『信州 更科十割そば』のみで、やはりここでも十割だった。※ちなみにこの蕎麦、裏殿堂。

山本の七割とは、いかに……?

デカい鍋に湯を沸かし……

5分ゆでて……って!

泡がすごい!!!!!!

その後、冷水(氷水)で冷やしたら──

完成。

して、そのお味は──

まあうまい。

当然うまいし、シャキっと、ススッと、更科してる。

ぜひともこれは冷でいきたいし、「鴨せいろ」や「カレーせいろ」あたりで食べたら最高にうまいはず。そんな蕎麦だ。

「家そば」か「外そば」かなら文句なしの外であり、フードコートのレベルなら完全に超えている。

だが──。

山本ならもっと高く飛べるのではないだろうか。

期待値が高すぎたというのもある。

当然うまいが、山本ならまだ飛べる。蕎麦の割合通り、七割の力しか出ていない感もある。十割(100%)の山本に慣れてしまった私としては、もどかしささえ感じてしまう。

まだまだいける。もっともっと高く飛べる。山本なら。

そう、あの山本なら。

執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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