「こういう数字にならざるを得ない」新聞各紙が自民過半数割れ分析をする理由とは?
10月18日(金) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティーを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。金曜コメンテーターでMCPアセット・マネジメント チーフストラテジストの嶋津洋樹さんと、衆議院選挙について意見を交わした。
寺島アナ「報道各社による衆議院選挙の序盤情勢調査で、自民党が衆議院の定数465の過半数にあたる233議席に届かない可能性を指摘する分析が目立っています。自民党は一部候補の非公認といった措置をとったのですが、政治資金問題で失った支持を充分に取り戻せていないといいます。日経新聞が全国で15日、16日に電話調査し取材を加味した情勢分析を見ますと、自民党全289の小選挙区のうち議席獲得が有力だったのが3割ほどにとどまったといいます。全国11ブロックで争う定数176の比例代表も前回2021年の衆議院選挙で獲得した72議席を下回る見通しです。読売新聞は自民党が小選挙区で優位な戦いを進める候補が100人前後で、公示前の247議席を割り込む可能性があるという見方を示しました。共同通信は自民党が「単独過半数を維持できるかどうか予断を許さない」と指摘しています。嶋津さんはどうご覧になってますか?」
嶋津「こんなもんだと思います。そもそも政治資金問題について、非常に厳しい目で見ていたのは、野党支持者を中心とするところです。それに対応して自民党は、一部の議員を公認しなかったわけですね。そうすると、自民党の支持者の一部は「えっ?」となって、当然そっぽを向きますよね。野党の支持者は「それじゃ足りない、もっとやれ」って言い続けますから、当然、普通に考えれば、支持層は減るわけです。あとは、どっちに投票するか決めかねている人たちがいるわけなんですけれども、その人たちは直前まで投票先を決めるわけではないので、序盤としてこういう数字にならざるを得ないだろうなと思います」
寺島「報道各社による衆議院選挙の序盤情勢調査で、野党は明暗が分かれているといいます。立憲民主党に関しては各社とも議席を伸ばすと見ています。維新は、お膝元の大阪府以外での苦戦が報じられていると。毎日、読売、共同は、公示前の勢力を下回る可能性があると分析をしました。嶋津さん、こちらはいかがですか?」
嶋津「これは一本化できなかったのかな? 野田さんがおっしゃってましたけれども、政治資金の問題を理由に一本化する話はちょっと出てたわけですよね。それをすれば、もっと情勢は違っていたわけですし、本当に政権交代が視野に入っているはずなんですけど、なんできなかったのかなっていうところが、むしろ不思議なぐらいですね」
〈出典〉
【衆議院選挙2024】各社序盤情勢、自民党への反発大きく にじむ既存政党離れ – 日本経済新聞