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新たな自分に出会えるきっかけに♪武庫元町の“つくれる本屋”『DIY BOOKS』 尼崎市

Kiss

尼崎市の武庫元町に『DIY BOOKS』という“自分の本がつくれる”本屋があり、どんなお店か気になったので取材に行ってきました。

お店は阪急武庫之荘駅からは徒歩約20分と少し離れたところにあるのですが、地域の方々はもちろん、遠方からわざわざ訪れるお客さんも多いそうです。

店内には普通の新刊や古書、店主が作った『武庫之荘で暮らす』などさまざまな本が販売されています。

店主の平田さんはWEBライターや編集者としての経歴をお持ちで、2021年にWEBメディアの企画や運営を手掛ける会社を立ち上げました。事業が軌道に乗って多くの仕事をこなす中、リモートの画面越しやメールでのやり取りが増え、言葉の受けとられ方の誤解や誰とも会話することなく過ぎる日々に、だんだん心身ともに疲弊していったそうです。

そんな時、結婚して住むことになった武庫之荘の街の良さや人々の優しさに触れ、街の人や街で働く人たちの役に立ちたいと、自身が10年以上前にとにかく夢中でハマり楽しかった「ZINE」作りを仕事にできないかと同店を2023年にオープンされました。

「ZINE(ジン)」とは個人が自由なテーマで作れる小冊子のことで、商業出版と違い特定の出版社や編集者を通さないので、自分のアイデアや表現をそのまま反映できるのが大きな特徴です。

同店で「ZINE」を作られたお客さんの中には「長年書いてきた子育てブログをまとめたい」「自分の旅行体験を本にしたい」という想いを持っている方もいれば、「ずっと何か形にしたいとモヤモヤしていた」という方もおられるそうです。

同店では「ZINE」の【企画、編集、デザイン、印刷、製本、販売】まで一貫してサポートもらえる『DIY ZINEスクール』があり、2か月ほどの期間をかけて制作し、最後には自身の作品を発表する場が設けられています。元々意欲のある方はもちろん、初心者の方や不安を持っている方もたくさん参加されています。

本を作るための裁断機や印刷機など全てが揃っています

「ZINE」はどんな素材の紙を使うか、表紙のデザイン・レイアウトはどんな風にするのか、フォームやデザインに至るまで全て自由に決められるので、思う存分自分のやりたいことを表現できます。

「もちろん初めての方は失敗したり思うようにいかないこともあると思いますが、それがまた次への成長や気づきにつながるとともに完璧じゃないとダメという堅苦しい気持ちを捨てるきっかけになってほしい」と語る店主。

おすすめのフォントやレイアウトなどについてはアドバイスされるそうですが、中身についてはつくり手のみなさんを尊重し、感想は伝えたとしてもあまり「こうするべき」とは言われないそうです。

2階はワークショップや発表会の場に使用されます

直接顔を合わせて話すからこそ、その人の良さや空気感を読み取れ、意外な共通点をみつけたり意気投合することもあると思いますので、いろんな想いをもって集まった方と自分のやりたいことが自由にできる「ZINE」づくりは、自分の新たな面を発見できるそんな機会にもなりそうです。

現在、9月25日までスクールの7期生を募集中。10月18日、19日には同店で6期生の発表会(誰でも自由に参加可)も行われます。


場所
DIY BOOKS
(尼崎市武庫元町1丁目27-5)

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