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実写版『白雪姫』世界のディズニープラスでNo.1獲得 ─ 劇場興行の苦戦を取り返せるか

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ディズニーによる実写版映画『白雪姫』が、2025年6月11日ににて配信開始され、アメリカのデイリーランキングでNo.1に輝いた。日本やイギリス、香港、イタリア、オーストラリアなど各国でも首位を獲得している。

本作は1937年の同名アニメーション映画に基づいたリメイクで、『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021)のレイチェル・ゼグラーが白雪姫役を、『ワンダーウーマン』シリーズのガル・ガドットが女王役を演じた。監督は『アメイジング・スパイダーマン』シリーズや『(500)日のサマー』(2009)のマーク・ウェブ。

2025年3月の劇場公開時に苦戦を強いられた本作は、米国興行収入わずか8,720万ドル、海外興収は1億1,843万ドルで、世界累計興収は2億563万ドル。一時は最終興収2億5,000万ドルと見込まれたが、それすら到達しない異例の結果となっていた。米は、製作費2億7,000万ドルに宣伝・広報費などを含めたコストの総額を4億1,000万ドルと発表。劇場興行単独での損失額は3億ドル程度と推定される。

もっとも本作は観客からの支持が比較的大きく、Rotten Tomatoesでは批評家スコア39%に対して観客スコアは71%。この数字は必ずしも高評価とは言えないが、ゼグラーとガドットの双方にSNS上で個人攻撃がおこなわれたことや、“評価荒らし”が登場していたことも鑑みるべきだろう。

ディズニープラスでの好発進は、本作に対するユーザーの注目度の高さを証明するものだ。デイリーランキングでは、実写版が大ヒット中の『リロ&スティッチ』アニメシリーズや『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(2024)、6月6日に配信された『プレデター:最凶頂上決戦』といったライバルを破って多くの国々でNo.1となった。

© 2025 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

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劇場興行で苦戦したものの、ストリーミング配信で優れた成績を示した作品には、ソニー・ピクチャーズ製作のマーベル映画(2024)などがある。しかし問題は、ここから粘り強く首位の座を守りつづけられるか、そしてストリーミング&ソフトやグッズの収益で劇場公開時のダメージをいかに取り戻せるかだ。Deadlineはこれら一切を合算しても損失額は1億ドル以上と見ているが、ディズニーは『白雪姫』にかぎらずディズニープラスでの視聴者数を明らかにしていないため、具体的な数字の推移はつかめそうにない。

ちなみにディズニーは、もともとディズニープラスの配信オリジナル作品となるはずだった企画を劇場公開に切り替えた『モアナと伝説の海2』(2024)や実写版『リロ&スティッチ』(2025)で大ヒットを記録している。必ずしも当初の戦略通りにいかないのが、映画ビジネスのおもしろみであり残酷さだというべきだろうか。

Source: Disney+,

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