プラモデルのまち静岡市が本気!? 等身大ガンダム設置へ バンダイに働きかける考え
■「市のイメージと合致する」 静岡市議会で答弁
静岡市に観光客誘致にもつながる新たなシンボルができるかもしれない。開会中の静岡市議会2月定例会で、等身大ガンダムとガンプラ販売の総合施設を市内に設置するよう、バンダイスピリッツに働きかける考えを示した。等身大ガンダムが実現すれば、2011年に期間限定で設置されて以来となる。
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プラモデルのまちをうたう静岡市が“本気”の姿勢を示した。静岡市議会2月定例会の代表質問で、静岡市は等身大ガンダムを設置に動くと明らかにした。静岡市では今夏、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル、通称ガンプラを生産する新工場が稼働する。
これに合わせ、市はガンプラをはじめとする商品を製造するバンダイスピリッツに「ガンダムベース」を市内に設置するよう働きかけるという。ガンダムベースには等身大ガンダムの立像とガンプラ販売の総合施設を想定している。市議会で答弁した経済局長は次のように述べている。
「ガンダムの立像は模型の世界首都を掲げる静岡市のイメージと合致する。観光誘致や地域活性化の観点からも大きな効果が期待される。地域全体での働きかけが必要になる」
■2010~11年のイベントに登場 高さ18メートルのガンダム像
かつて静岡市には期間限定で等身大ガンダムが設置されている。2010年7月から2011年3月に開催されたイベント「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」で、東静岡駅北側の広場に高さ18メートルのガンダム像が登場。イベントには市が目標としていた90万人を大きく上回る160万7485人が来場した。
市民からも等身大ガンダムの再登場に期待が寄せられている。市が明かした考えを受け、「静岡市には観光の目玉やシンボルがない。外国人を含めてアニメ好きの人が集まるスポットは必要」、「バンダイの工場があるのに、現時点でそういう施設がないのがおかしい。観光資源として活用すべき」、「何としても実現してほしい。自分も見たいし、集客も期待できる」といった声が上がった。
等身大ガンダムの設置をめぐっては、昨年の静岡市議会9月定例会で、再整備の検討が進んでいる静岡駅南口広場の象徴として等身大ガンダム像の設置が市議から市に提案された。市議は現在、広場に設置されているルノワールの彫刻像2体を売却して費用を捻出する方法を示した。しかし、市は「現時点で考えはない」と回答し、用地が十分ではないことや渋滞を引き起こす可能性を理由に挙げた。
市はスペースの問題で静岡駅南口広場への設置は難しいものの、市議会2月定例会で等身大ガンダムに前向きな姿勢を示した。模型メーカーが多く、プラモデルやホビーのまちを打ち出す静岡市。ガンダムファンだけではなく、多くの市民が新たなシンボル誕生を待ち望んでいる。
(SHIZUOKA Life編集部)