真夏の前打ち釣りで44cm頭にクロダイ2枚【木曽川】2時間の実釣でキャッチ
繊細にして大胆、気まぐれキャラの好敵手クロダイ。その一筋縄でいかない性格ゆえに1日中竿を振っても見向きもされずボーズに終わることもしばしば。かと思えば真夏の日中に不意に登場、なんてことも。そんな期待をしながらこの日も木曽川下流エリアに釣行。短時間で2枚の本命をキャッチすることができました。
まずはチニングでトライ
8月19日、大潮。干潮になる正午頃に合わせて車を走らせます。まずは干潟でゴロタ石をめくりカニを採取。目的のポイントに移動して軽く食事をした後、河岸を覗いたらまだ底がスケるくらいのド干潮。
沖にアプローチする超前釣りも成立しないので、しばらくは一緒に持ってきたチニングタックルで時間をつぶすことに。こういう時こそトップウォーターで狙ってやろうと意気込んで投げ続けましたが、残念ながら無反応。
前打ち釣りにチェンジ
ルアーを投げ続けること1時間、気がつけば上げ潮で川の流れに変化が。岸際のゴロタも見えなくなってきたのでここでロッドチェンジ、前打ち竿に持ち替えます。
そういえば去年、スケスケ激浅のポイントで見えチヌを掛けたら年なしサイズだった、なんてことがあり、一見期待薄でも試してみる価値は十分ありです。いよいよ本番。
今回のタックル
竿は黒鯛工房の戦竿前打ち43/53Hを5.3m仕様で使用。リールも黒鯛工房の落し込みBAY LIMITED75-Gドラグ付き。3号の道糸に矢引にとった2号のハリスを結び、針の軸にガン玉をかましてハリオモリの形にします。
ゴロタが見えないと言ってもまだまだ潮位が低く、矢引のハリスが沈みきらない水深。まずは岸際から沖まで広範囲に打つ作戦でいってみます。
リミットは15時
ブロック際をちょうちん釣りで、糸を延ばして超前でと色々探ってみる。なかなか反応がないですが、ほどよい波の打ち返しで岸際も濁っているので条件は悪くないはず。ここは何かのタイミングで食ってくるのを待つしかないようです。
とは言っても夕方に来客の予定があり釣りができるのは15時まで。あまりのんびり構えていられず、限られた時間で何とか釣果を得たい、そう願いつつひたすら打ち返しです。
上げ3分でヒット!
こちら伊勢湾奥エリアでは大潮の干満差が2メートル半を超えることもあります。この日も潮位が上がるのが早く、気がつけば外側のブロックが隠れるほどに。上げ3分といったところです。
打って移動の探り釣り、エサの岩ガニを底までスーッと沈ませ、しがみつく前にピックアップ。スッと沈めて、上げて、沈めてそして穂先が引っ張られ……。
良型クロダイをゲット
戦闘開始!ガンガンと叩くような引き!浅いので相手が潜りそうになるのを断固として譲らず、寄せて、走られの繰り返し。限界まで竿を曲げられながら何とか浮かせて空気を吸わせる。良型のいぶし銀がタモに入り、ゲット!
サイズは44cm。ピシッとしたヒレ、背中モリモリの体躯に凄みを感じます。ようやく地合到来か?そう感じてきた15分後、またもやブロック際で穂先を大きく曲げる快引!ブロックの狭間に入り込みど派手なスプラッシュ!強引に食い止め、さらに沖に向かって走り出すのをいなしながら浮かせてネットイン。
35cmとサイズダウンですが強烈な引き味に加え、中型サイズならではの美しく引き締まった魚体に思わず満足。
クロダイの意外性を実感
この調子なら追加も十分期待できる。しかしながら時計をみれば既にリミット超えの15時過ぎ。もう少しだけ、と無理やり続けてみたところで知らないうちにエサをとられ、ここらが潮時?と悟り納竿。
2時間ほどの釣行で2枚ならまずまず、といったところでしょうか。引きも楽しめましたが、浅場でもしっかり食ってくる。「意外性の魚」と言われることを実感です。
クロダイの魅力は精悍なルックスに強烈なパワー。しかしそれだけでは語れない人気の理由がたくさんあるようです。
<かにおけ/TSURINEWSライター>