糖度40度! 種子島産の安納芋で作った“黄金あん”たっぷり もちふわたい焼き【幸せの黄金鯛焼き】
秋に欠かせない味覚のひとつ、さつまいも。
ホクホクとした食感や自然の甘みに加えて、豊富な食物繊維やビタミンCなど、美容や健康にうれしい栄養素もたっぷり。焼きいもをはじめ、スイートポテトや大学いもなど、さつまいもを使った料理やスイーツは女性や子供を中心に幅広く人気です。
紅はるか・紅あずま・鳴門金時・シルクスイートなど品種も多く、甘みや舌触り、ほくほく感など、品種ごとのおいしさを楽しめるのも魅力のひとつ。そんななか今回は、鹿児島県種子島産の「安納芋」の魅力を存分に楽しめる、たい焼きを紹介します。
“黄金あん”が魅力 たい焼きの移動販売車
安納芋を使ったたい焼きが食べられるのは、キッチンカーで富山県内各地を巡っている「幸せの黄金鯛焼き」です。
「いらっしゃいませっ!」
明るく元気な声で出迎えてくれたのは、堀辺幸代さん。
たい焼き色のTシャツや帽子、エプロンをまとった堀辺さんは製菓学校の出身で、昔から料理や菓子作りが大好きだったそう。
固定店舗、移動販売を合わせて全国に80店舗以上を展開する「幸せの黄金鯛焼き」に魅せられて、キッチンカーで県内を回るようになったのが今から6年前。
「たい焼き作り、楽しいんですよ」と、車の中から満面の笑みを見せてくれます。
「黄金あん(おうごんあん)っていうのは、鹿児島県の種子島でとれた安納芋をつかったあんなんです。糖度が高くて独特な甘みが魅力です」(堀辺さん)
長期熟成で最大限の甘さに 糖度40度の安納芋で作る黄金あん
種子島産の安納芋は、さつまいもの原種「唐芋」を思わせる芋で、大きさはじゃがいもほど。
独自の有機肥料を使って大切に育てられ、石を積み上げて作った蔵で保存されます。その保存中も徹底した温度管理によって32℃で3日間、14℃で長期熟成され、安納芋本来の甘さを最大限に引き出すんだとか。
その糖度は、なんと40度。
低糖度のジャムに匹敵し、一般的なメロンの倍以上の甘さになります。
そんな安納芋で作った“黄金あん”がたい焼きの中にたっぷりと絞られていきます。
たい焼きの生地は、そのあんとのバランスを考えて作られていて、パリパリ系ではなく、水分と空気をたっぷりと含んだもちもち系です。
「うちの生地はとにかくもっちりとしているんですが、使う前に“ふるい”にかけて空気を含ませて焼くので、もっちり、ふっくらです」(堀辺さん)
確かに、噛むたびに跳ね返ってくる弾力は魅力的。もちもちとした食感なので食べごたえも十分です。
「8月は暑さで生地がダレて、締まりのない状態になるので、1か月お休みしてます」と、堀辺さん。もっちり食感へのこだわりも半端ではありません。
“黄金あん”は、ほくほくというより、なめらかな舌触り。安納芋の主張は決して強くはありませんが、じわーっとにじみ出るにしっとりとした甘みは、甘さ控えめの生地とのバランスもいい感じです。
あんは、頭から尾びれまでたっぷりと入っていて、生地からはみ出してきそうなほど。
どこから食べても、生地とあんの両方を楽しめるのもうれしいポイントです。
名物“黄金あん”を抑えての人気ナンバー1は「粒あん」
たい焼きのラインナップは、黄金あん・粒あん・カスタード・チョコ入りカスタードの4種類。実は、もっとも人気があるのは、黄金あんではなく、粒あんなんだそう。
ただ、それにも秘密があるようでーー。
「“粒あん”の中にも“黄金あん”を入れてるんです。“黄金あん”に合うように作られた“粒あん”で、これがダントツ人気ですね」(堀辺さん)
堀辺さんが言うように、粒あんは甘さひかえめで、安納芋のおいしさに寄り添うような味わい。小豆の粒々とした食感もアクセントになって、1匹ペロリと食べられてしまいます。
リベイクや凍らせて ひと味違う楽しみ方も
「幸せの黄金鯛焼き」のたい焼きは、焼きたてアツアツのものをなるべく早く味わうのが一番。
ですが、ひと手間加えるとまた違う楽しみ方もできます。
たとえば電子レンジであたためなおすと、生地がふわふわのたい焼きに。オーブントースターで焼くと、ちょっとカリカリになるんだそう。
さらに凍らせると、アイスクリーム感覚で楽しめます。
「ありがとうございましたー!」
この日は、堀辺さんの元気な声がショッピングセンターの駐車場に響きわたっていました。富山県東部を中心に、イベントなどにも出店しています。詳細はInstagramでご確認を。
【幸せの黄金鯛焼き(移動販売)】
住所 富山県滑川市※県東部を中心に出店(詳細はInstagramで)