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三浦知良選手とジュビロ磐田ユース選手が対談!キングカズが思う「点を取るために大切なこと」【SBSカップ国際ユースサッカー①】

アットエス

SBSテレビ「みなスポ」は、8月22〜25日に静岡県内で開催する2024SBSカップ国際ユースサッカーを前に、“キングカズ”こと三浦知良選手と、今大会に静岡ユースのメンバーとして出場するジュビロ磐田U-18の3選手の対談を企画しました。

三浦選手はSBSカップ第9回大会(1985年)にキンゼ・デ・ジャウー(ブラジル)の一員として出場しています。

対談には、ジュビロ磐田ユースの渥美慶大、山本将太、森力介の3選手が参加しました。日本サッカーの未来を担う若者たちの直球の質問に、キングはどんなアドバイスを…。インタビューの内容は3回に分けて紹介します。

1回目のテーマは「点を取るために大切なこと」

>>>キングカズ「個の戦いで負けるな」三浦知良選手にジュビロ磐田ユース選手が直撃!
>>>「ピッチの外でも存在感を」キングカズがジュビロ磐田ユース選手にアドバイス!

「日本の高校生と戦うのは楽しみだった」

渥美:SBSカップに出場した時のことで印象に残っていることはありますか。

カズ:そうですね。僕が出たのは1985年なので、当然みんな生まれてないよね?当然だよね(笑)本当に真夏で、暑かった思い出はやっぱりありますね。僕の出た時は静岡県選抜や帝京高校、韓国チームなどが出ていました。

(左から)森力介、山本将太、渥美慶大


僕らは静岡県選抜と帝京高校とやったのかな。僕は15歳の時にブラジルに行って、高校サッカーはあんまり経験してなかったので、日本の同年代の高校生たちと戦うのは非常に楽しみでした。

その時、チームはSBSカップだけではなくて全国を回っていて、その途中でSBSカップに参加したんですね。当時、静岡のレベルは他県と比べて群を抜いて高かった。当時は国際試合をやれるところも少なかったので、そういう意味ではブラジルから日本に来て、日本の高校の一番強い帝京高校などと対戦できるのは楽しみでした。

SBSカップに出るっていうステータスも当時から非常に高かったです。僕が小さい頃からSBSカップはあって、僕も見に行ってました。自分がその大会に出られたっていう喜びは大きかったですね。

「ゴールよりもドルブルだった」

森:カズさんが出場したSBSカップのビデオを拝見して、カズさんが個人技で相手を抜くシーンをたくさん見ました。それってやっぱりブラジル留学が影響したのですか。

カズ:もちろんブラジルに行ったということも大きかったです。ただ、自分は今はストライカーみたいに思われてますけど、元々は左ウイングのポジションでプレーしてたので、とにかく子どもの頃からドリブルしかしてなかったし、今みたいに小さい頃から戦術を教えられることなんてなかったから。

もう本当に基礎練習ばかりで、ドリブル、リフティング、パス。これしか練習はしてなくて、システムや戦術もなかったので、とにかく1対1で全員抜くみたいな考え方で小さい頃からやってました。

もちろんブラジルに行ったら、戦術やシステムはありましたけど、自分は若かったですし、日本で覚えたドリブルがブラジルでどれぐらい通用するのかと考えながら常にやっていた。あの時はまだ18歳で、やっぱりとにかくドリブル、ドリブルで…。システムも戦術も関係ないっていう感じでやってたので、多分皆さんの方が(当時の自分と比べて)成熟したサッカー選手だと思います(笑)

今は立ち位置も教わるし、君たちも多分いろんな世界のサッカーを見て、学んだりしてると思うんだけど、僕はそんなのは一切学ばなかった。自分が1対1で抜いてゴールまで持っていけば、戦術なんか関係ないと思ってやっていた。SBSカップでも、そういう自分のドリブルを見てもらいたくて、ドリブルで始まってドリブルで終わるっていう…。逆に言うと、シュートなんかどこを飛んでったっていいやと思ってましたからね、本当に(笑)

ドリブルでシュートを決めるっていう意識よりも、ドリブルで抜くっていう方が自分の中では優先順位が上だった。だから、はっきり言ってあの頃はシュートも下手でしたし、ドリブルで抜く方が嬉しいというかね。ゴールするよりもドリブルで抜いてチャンスを作ったり、クロスを上げたり。ドリブルで自分の技を出して抜くっていうことの方が、自分自身は嬉しかったですし、優先順位が上でしたね。

シュート練習で意識していること

山本:今、自分はフォワードでプレーしてるんですけど、点を取るために一番大切なことは何ですか?

カズ:僕に教えてください(笑)

山本:教えてください(笑)

カズ:やっぱり、ゴールをするっていう仕事を一番に思っていることかな。センターフォワードでもいろいろなタイプいるよね?自分で行く選手、またはエリアの中でワンタッチゴールが多い選手、裏に抜けて持っていける選手とか、いろいろいるじゃない?自分はどんな感じの選手?

山本:自分はスピードが武器なので。

カズ:そんな感じがするよね(笑)

山本:ほんとですか(笑)背後に抜けて決めたりするのが多いです。

カズ:得点を多く取れる選手ってやっぱり、一つだけじゃなくて何個か自分の得意なパターンを持ってると思う。裏に抜けて、相手を外して、シュートしてゴールっていうパターンもあれば、外から来るセンタリングにどうやって合わせるか、相手をどうやって外すかを考えて、常に相手の裏を取ってゴールするパターンとか。

シュートは強ければ入るって話じゃないし、練習から適当に蹴るのではなくて、必ず狙っていくこと。対角に打つのか、ニアに打つのか、上に打つのか、ゴロで打つのか。それをちゃんと意識して、毎回練習することがやっぱり大事かなと思いますね。

そこで入らなかったり、キーパーにセーブされたり、それはもうしょうがない。やっぱりサッカーって相手がいることだから。でも、常に練習から意識して狙うことは大事だと思いますね。僕も何度か世界的なストライカーの人たちと一緒にシュート練習をやらせてもらったことがありますけど、みんなちゃんとどこに打つかっていうのを意識して、毎回狙ってシュートを打ってる。だから量産できるんだなと。偶然ってのが少ないと思う。

もちろん偶然ってあると思うし、ミスキックも当然あることだし、狙ったところと違うところにいってしまうこともあるんだけど、でも基本的にやっぱりちゃんと狙ってシュートを打っている選手が点を取れる。

何となくシュートを打っちゃう時ってあるよね?。その感覚も大事なんだけど、やっぱりしっかり狙って打つこと。それで取られてもあまり気にしない方がいい。そこで入らなくても、むしろそこで自分が狙って打てたことを大事にした方が僕はいいかなと思いますね。

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