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夏こそウールを着よう!サマーウールの快適さの秘密を解剖!

TBSラジオ

日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。
新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。

まだ5月だというのに、都内では蒸し暑い日が続いています。
そんな中、番組ディレクターの宮木さんから「暑い季節こそ、ウールを着るのが良いらしい!」という情報が…!
それでは、どうして“夏こそウール”なのか、日本一の毛織物の産地と言われる、愛知県一宮市にある洋服店「新見本工場」の店長を務める、川尻さんにお話を伺いました。

・どうして夏こそウールなの?
川尻:ウールは、綿の2倍の湿気を吸うことができます。さらに、湿気を吸って、素早く放湿して乾かしてくれる機能があるんです。そのため、汗をかいても蒸れずに涼しく着られます。汗をかく仕組みとして、人間が汗をかいた際に、菌が汗を食べて排泄するようなものが、汗の臭いの発生の元となりますが、ウールは菌が汗を食べる前に、乾かしてしまうため、汗臭の発生を抑えられるんです。もし、汗のイオイが出てしまっても、ウールはアミノ酸で構成されたタンパク質でできているため、ニオイの元となるアンモニア臭や酢酸臭を吸着し、外に出さないようにしてくれます。なので、夏にもオススメなんです。

スタッフ・宮木も愛用中。
宮木:25度を超える日に、リュックを背負い、徒歩での移動だった際にも、思っていたより背中の汗のベタつきが少なかったです。遠方へ取材に行った際、急遽もう1泊しなければならなくなり、ウールのTシャツを2日間着ることになってしまったのですが、匂いも問題なく切られました!※個人の感想です!

とはいうものの‥‥
冬のウールは暖かいし…夏物に使用するウールと同じものを使っているのでしょうか。夏のウールと冬のウールに違いがあるのかについても、川尻さんに伺いました。

夏のウールと冬のウールに違いはあるの?
川尻:全く別物だと思ってもらって良いです。使うウールの繊維は同じだとしても、秋冬用の生地は、空気をたっぷりと溜め込めるように、モコモコに作ります。起毛といって、生地の表面を毛羽立たせる。そうすることで、生地の表面積が増えて、空気を溜め込むことができ、自分の体温が外に逃げずに温かいんです。夏用のウールは、さらさら・ツルツルに作ります。表面に毛羽が出ないように、糸もあまり毛羽立たせず、生地もペタっと抑えて仕上げます。羊の中でも一番細い毛が生えるメリノウール。その中でも本当に細い部分を使って、薄い生地を作ります。これが、いわゆるサマーウールと言われます。空気が溜まる部分がないため、体温を蓄えることもなく、熱く感じないんです。

ということで、今回、スタジオには「新見本工場」で販売されているメリノウールを100%使用した、サマーウールのTシャツ、その名も「ひつじTシャツ」などをご用意しました。

確かに、細い糸で繊細に織られています。触り心地もサラサラ。

・ウールというと、なんだかチクチクするのではないかという点も心配。
肌触りについても、川尻さんに伺ったところ、色々と工夫をしているそうで、
①ウールの繊維の直径を、一般的に、チクチクしにくいといわれる、18.5マイクロン以下に抑えている。
②生地の表と裏を逆にすることで、よりすべすべとした面が、肌に触れるように作っている。
とのことでした。
どれくらいチクチク感を感じるかは、やはり、個人差はあるとのことですが、できるだけ抑えているので、夜に寝るときに着るのもオススメなのだそう。
スタッフの宮木によると、ミュージシャンの方など、舞台に立つ方は季節問わず汗をかきやすいとの事で、ツアー先などでも寝間着に使っているそうです。

・パジャマに使用するとなると、毛玉にならないのか…?
こちらも気になるところですが、毛玉はできにくいと川尻さん。
モコモコで冬用のウールなどの毛羽立った生地は、繊維の毛足が長く、絡まり合ってしまうことで毛玉ができやすいそう。一方で、サマーウールは、ツルツルの生地で毛足が短いため、絡まりの原因がほとんど無く、毛玉にもなりにくいそう。

そして、1番気になるのが、洗い方などのケア方法。
川尻:うちのsサマーウール製品は、防縮加工といって縮みを防ぐ加工をしているので、家庭でも洗うことができます。手洗いがオススメですが、ネットに入れておしゃれ着洗剤を使い、おしゃれ着コースで洗えば洗濯機の使用も可能です。乾かすときは、脱水は短くてOK。なるべく肩の部分に厚みのあるハンガーを使ってもらえれば、吊り干しで問題ありません。直射日光に長時間当てると、色が変わる可能性があるので、日陰で外干しするのが良いと思います。 ※ほかのお店のものについては、改めて確認してみてください。

スタッフ・宮木のケア事情は…?
宮木:普段は手洗いしています。アクセサリーを引っかけてしまい、小さな傷がついてしまったんですが、手洗いをしたらそんなに気にならなくなりました。服を着てケアもする中で、育てていくような感覚もあって楽しいです!憧れだった丁寧な暮らしをしている気分を味わいながら楽しんでいます。

今回お話してくださった川尻さんが店長を務める、愛知県一宮市の「新見本工場」では、様々なサマーウールの商品を取り扱っています。「ひつじTシャツ」は、税込み11,000円。「ひつじタンクトップ」は税込み8.800円でした。実店舗やオンラインショップで購入可能です。

ということで、夏の暑さを乗り越えるために、今年はサマーウールを着てみるのはいかがでしょうか?

(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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