加里屋川に「バーブ工」魚などすみやすい環境づくり
兵庫県による河川改修が進められている加里屋川で、構造物を設けて水生生物の生息により適した環境をつくる「バーブ工」が設置された。
バーブ工とは「バーブ」(釣り針の「かえし」のように先端が逆向きに突き出た部分)のように河岸から上流側に向かって突き出すように構造物を設ける河川工法。川の流れで運ばれてくる砂がたまることで「寄り州」ができ、川に瀬と淵や流れの強弱が生まれる結果、魚などがすみやすい環境をつくりだせるという。
沿川自治会などで組織する「加里屋川ふるさとの川整備連絡協議会」が昨年、赤穂小学校運動場そばのビオトープがある付近に長さ5〜6メートルほどのバーブ工を両岸に1本ずつ設置。今回はうち1本に石を積み足し、約10メートル上流に新たに1本を追加した。7月31日にあった設置作業には県と市の職員約10人が参加したほか、公募で集まった小学生8人も加わった。
生き物に興味があるという加里屋の小学4年、西山誉令(ほまれ)君(10)は昨年に続いて参加。「生き物がいっぱいの川になってほしい」と、しゃがんで腰まで水に浸かりながら重い石を一生懸命運んでいた。
加里屋川を所管する県光都土木事務所河川砂防第1課は「定期的に観察を行い、環境の変化や効果を確認していきたい」と話している。