兵庫出身の画家が描いた山水画やあゆみに触れる 兵庫県立歴史博物館 企画展「齋藤畸庵-城崎の画家が夢見たユートピア-」 姫路市
兵庫県立歴史博物館(姫路市)では、7月13日から9月1日まで「齋藤畸庵(さいとうきあん)-城崎の画家が夢見たユートピア-」が開催されます。
齋藤畸庵(1805-83) は、幕末から明治にかけて活躍した城崎生まれの文人画家です。幼くして耳を患ったことから詩や絵画に心を寄せるようになったという畸庵は、兵庫県内のみならず四国、九州を旅して多くの人びとと出会い、詩画の腕を磨きました。晩年には活躍の場を東京に移し、79歳で没するまで数多くの山水画を描いていたそうです。
2022年、長年にわたり畸庵の研究と作品収集をしてきた関茂昭(せきしげてる)氏より、畸庵の書画コレクションが同館に寄贈されました。これにより畸庵の画家としてのあゆみを振り返ることが可能となったそうです。今回は、ふすまや屏風の大作から手のひらに収まる小さな画帖(折り本)まで、彼の作品と関連資料のおよそ100点が展示されます。
担当者は「那智の滝のように実景を描いた作品も素敵ですが、一巻の巻物のなかに春夏秋冬の季節のうつろいを収めた《四時山水》や、実在しない険峻な山々を描いた《秀峰遠壑》など、絵画だからこそ見ることのできる「理想郷」を描いた作品は特におすすめです」とコメントしています。
畸庵にまつわるエピソードを4コマまんがにした「畸庵翁奇譚(きあんおうきたん)!」では、彼の人となりが分かりやすく紹介されています。
<記者のひとこと>
7月14日・8月11日には、小さな子ども連れの方も、静かに鑑賞するのが苦手な方も、周りを気にせずに観覧できる「自由に話せる観覧日」が行われます。分かりやすい4コマ漫画なども用意されているため、文人画や山水画がはじめての方も気軽に触れてみてくださいね。
会期
前期:2024年7月13 日(土)~8月4 日(日)
後期:8月6日(火)~9月1日(日)
会場
兵庫県立歴史博物館 特別展示室
(姫路市本町68)
開館時間
10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
月曜日
※ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・祝)は開館、
7月16日(火)、8月13日(火)は休館
料金
大人 500円、大学生 350円、70歳以上 250円、
障がい者 一般 100円、大学生 50円
高校生以下 無料
TEL
079-288-9011