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[切迫早産で管理入院3ヶ月~出産まで](2)健診のつもりが、そのまま管理入院編

たまひよONLINE

生まれたときから毛量が多く、名前が決まるまで「ライオン丸」と呼んでいた。独身時代から患っていた子宮筋腫が胎盤裏に位置し、出産時に注意が必要だったことと、子宮頸管が短くなっていたことから「切迫早産」の診断を受け、私の管理入院生活がスタートしました。

切迫早産は突然に。出産準備をする間もなく入院へ


健診に来たつもりがその場で車椅子に乗せられて病室へ。なんの自覚症状も無かったので、初めての車椅子をどこか客観的に体験している自分がいました。

入院初日は個室しか空いておらず、初めての入院でベッドの堅さや狭さに驚き、一晩で個室の寂しさに根を上げて、相部屋への変更を希望しました。

先に個室入院していたプレママに「となりに越してきました~」とメールすると、驚きすぎてベッドから落ちそうになったと後日談で聞かされました。

経験値が上昇!全自動人間洗濯機や、女性病棟も体験


安静第一の入院生活では、筋力の低下が否めません。おなかの重みと相まって、寝起きや椅子に腰掛けるのも「ヨッコラショ」と口走ってしまう有様。

初めて「全自動人間洗濯機」も体験!使い捨てショーツだけになり、ドーム型の人間洗濯機に横たわります。シャワーの水圧が細くあたりながらグルグル移動するので、くすぐったくってたまりませんでした。

産科病棟が満床になったため、経過の良好な私に、隣の女性病棟へ臨時移動の依頼がありました。女性病棟は、女性特有のシビアな疾患で入院している方の病棟で、お見舞いに来てくれる友人との会話もはばかられ、妊婦の私が、病室でどう振る舞えばいいのか複雑な心境になりました。

そんな中、朝の胎児の心音モニターで、静まりかえっていた4人部屋に「ドックンドックン」と赤ちゃんの元気な心音が鳴り響きました。他の方の気に障るかと心配になったのですが、となりに寝ていた女性から「いのちの鼓動を聞いて励まされた」と言われた時は、こんなに小さないのちの持つエネルギーに感動しました。

ハイリスク妊婦仲間との入院生活で、母はたくましく


この頃、安静第一の入院生活を支えていたのは、赤ちゃんの成長とプレママの入院仲間の存在でした。妊娠の経過にさまざまなトラブルを抱えたハイリスク妊婦が、長い人で9ヶ月も入院していました。

テレビもネットも制限された病棟内で、有力な情報源である彼女たちのたくましい存在に、どれほど助けられたことでしょう。想定外の入院でしたが、リアルでライブな情報は、入院したからこそ得られた貴重な知識になりました。

入院生活も3ヶ月になり、続々と入院仲間が退院するたび話題になったのが、お金の話。みんな無痛分娩はいくらかかる、吸引分娩したらいくらかかるということには詳しいのですが、中には長期入院になり慌てて保険を増額する人も。入院仲間14人中、精算手続きを実際にやっていたのは私ひとりでした。

後の病院の請求が自分の計算と合うかを確認するため、差額ベッド代やキャンセルした食事、レンタルパジャマの利用回数など、細かく記録していました。最終精算で病院の計算間違いを指摘したのが、さらに経験値を上げた出来事になりました。

どうなっているの?管理入院から計画出産へ


入院中は、朝と就寝前の赤ちゃんの心音確認、週1度のエコー検査と子宮頸管を測る内診、医師軍団による回診など、妊娠の経過を細かく管理されます。

そのほかの時間は、週1度の母親学級の参加や、図書室で名づけに関する本を借りたり、お見舞いに来てくれた友人と中庭でくつろいだり、建物の4階に位置する食堂の窓から外を眺めて過ごしたりしました。

妊娠35週を過ぎ、赤ちゃんの体重が2500gを超えると、管理入院の必要がなくなり生まれても大丈夫な状態だということで退院を迫られました。

そうは言っても、今生まれれば早産児になることに変わりはなく、この3ヶ月の忍耐が無駄になってしまう気がしました。計画出産であれば、正期産に入る37週まで入院が継続できることを提案されて、悩みに悩んだ末、「無痛分娩」による計画出産を選択しました。

[チャーミー小結 * プロフィール] 
フリーランスで働く1児の母。子育ての無知を知り、保育士資格の勉強や、子育て支援サポーターのリーダーとして活動した経験を持つ。今は自宅の庭で母猫や母鳥が子育てしている様子を、ママ仲間として見守っている。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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