今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・大津川】
手賀水系の増水がいよいよ始まった。どこで竿を出そうかと迷うほどだが、今回は近くに駐車場があり比較的足場も良好な千葉県柏市を流れる大津川のヒドリ橋周辺をピックアップしてみた。地形変化に富み乗っ込み場も有するが、3月17日の取材時点では、いまだ冬の釣りの延長戦だった。しかしあと数日もすれば水位が上がり、そこかしこでハタキの音が聞こえてくることだろう。
大津川の概況
鎌ケ谷市くぬぎ山周辺が源流とする利根川水系の1級河川で流程は約12km。なお原稿では手賀沼水系と表記することが多いが、厳密には手賀沼それ自体も利根川水系の一部である。
例年3月25日前後から通水・増水が始める手賀水系だが、今年は10日も早い同15日から水位を上げ始めた。
手賀水系をホームとする常連の話では、すでに南部手賀沼や手賀川の手賀終末処理場付近の水位は冬期と比べて20cm以上増水しているとのこと。ところが同じ水系の大津川では、3月17日の時点ではいまだ冬水位のままだった。
どういう仕組みで手賀水系の水位を上げるのか詳細は不明だが、どうやら下流(印西市方面)から順に水位が上がり始めるようだ。よって上流部に当たる柏市側の大津川や大堀川は最後の砦なのかもしれない。
大津川の釣況は現時点で不確定だ。日並みがいいとツ抜けもできるみたいだが、悪いとオデコ覚悟。平均して日に2~3枚が通例らしい。しかし手賀川や南手賀新堀などと比べてアベレージサイズが大きいので、あわよくば40cm超も期待できるのはうれしい。
ポイント
大津川のポイントを紹介しよう。
ヒドリ橋下流
両岸をアシが覆い、草刈りした穴から竿を出す。冬水位なら足場は悪くないが、増水するとぬかるみになり釣り台を設置しにくくなる。ただしぬかるみ地形=ハタキ場にもなり得るので、乗っ込み気配があるのならぜひとも狙ってみたいエリアだ。
なお既設釣り台が多く設置されてあり、勝手に利用するとトラブルの元にもなりかねない。どうしてもでなければ台のない穴で釣りを楽しもう。
ヒドリ橋上流左岸
水門があり足場もよく地形変化に富むが、足場がいいだけに常連も多い。既設釣り台などはないので釣り台は出しやすい。
ヒドリ橋上流右岸
堤防崩壊防止のために金網ネットが地中に張り巡らされてあり、金網露出部分は滑りやすい。ぬかるみはないが金網が足場となるので釣り台がやや置きにくい。ただし増水後はこのエリアがもっとも足場良好となるので、朝早くからポイント争奪戦になることも多い。
大津川橋上流
駐車場が近くに見当たらないことを除けば、ポイントは無数にある。ヒドリ橋脇駐車場を利用しキャリーカートなどで荷物を運べばポイントは無限に広がる。
釣り方とエサ
川なので若干の流れはあるが、平常時であればバランスの底釣りで狙える。ただし雨後など流速が速い時もあるのでハリスオモリやドボンなどの準備は必携。
冬期なら中~長竿を準備すれば事は足りたが、この時期だけは魚が接岸傾向となり乗っ込みが始まれば、岸際の釣りも想定される。よって冬期の準備に加えて短竿または極短竿もロッドケースには入れておきたい。
エサは両グルテンが定番だが、ジャミがうるさくない今の時期はグルテンセットまたはグルダンゴで狙っても面白い。3月17日の実釣取材において、記者は終日ダンゴの底釣り芯華を使ったグルテンセットを打ったが、マブナがハリ掛かりしたのは2回だけで、あとはスレを含めてすべて本命だった。
アベレージサイズは尺1寸~尺2寸。まれに尺3寸クラスや40cm超も交じるが、超大型の話はあまり聞かない。よってライン関係はハリス0.6号前後を主体にセッティングすれば十分と思われる。なお記者はサイズを問わずこの時期はハリス1号を軸に仕掛けを作っている。いつ尺半がくるかもわからず、その可能性が高いのもこの時期だから。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年3月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。