『クレイヴン・ザ・ハンター』監督「ここ2〜3年の結果に腹を立てているファンもいます」「水に流すつもりで、チャンスをください」
『モービウス』(2022)に(2024)……、苦戦が続いたソニー・ピクチャーズのマーベル映画が気持ちを入れ替える?シリーズ新作『クレイヴン・ザ・ハンター』の監督が、直近の結果は一旦忘れて、新たな気持ちで応援して欲しいと呼びかけている。
スパイダーマン関連のキャラクター映画化を進めるソニー・ピクチャーズのマーベル映画シリーズは、『ヴェノム』シリーズが手堅い成功を収めている一方で、『モービウス』や『マダム・ウェブ』はそういうわけでもない。興行面でも批評面でも苦しい結果に終わっており、ネット上ではミーム化されてしまっている始末だ。
こうした流れの中で2024年12月13日に日米同時公開となる新作映画『クレイヴン・ザ・ハンター』もまた、原作コミックでスパイダーマンの宿敵となる1人を描くヴィラン誕生映画。監督を務めるJ・C・チャンダーは米にて、ファンの気持ちを代弁するようにして語っている。
「この世界に深くのめり込んでいるファンの何人か、多くのファンの皆さんは、ここ2〜3年で行われたある決断や、ある結果について、腹を立てていると思います、正直言って。」
チャンダーは「それでも、他の映画は大成功を収めている。つまり成功率というのは、まちまちなんです」と続け、『クレイヴン・ザ・ハンター』は新たな気持ちで楽しんで欲しいとアピールしている。「皆さんにはチャンスをいただきたい。この映画を観に来ていただいて、応援してもらいたい。文字通り、過去の他作品のことは、水に流すつもりで。この映画に、チャンスをください」。
ソニー・ピクチャーズのマーベル映画では、キャラクターや物語が将来的にスパイダーマンとどう関わっていくかが注目され過ぎてしまうことも多い。とりわけ『モービウス』では、こうした期待に応えようとして行ったことが空回りする部分もあった。
『クレイヴン・ザ・ハンター』の事前プロモーションでは、こうした演出は極めて控え目だ。映画がうまくいけば、スパイダーマンと対決したり、ヴィランチーム「シニスター・シックス」企画に繋がったりする可能性はありそうだが、あくまでも単独作としての楽しさを追求したのだと、チャンダー監督は次のように説明している。
「映画を観てもらえれば、かなり楽しいストーリーを提供するために、できることは全てやったんだなと、わかってもらえるはずです。この映画を観終わったら、これから色々なことが起こりそうだという可能性があることがわかるはずです。でも、僕のゴールはこの映画を独立させて、守って、とにかく良い物語を作ることでした。そうすれば、楽しいことがたくさんできる機会が得られるはずですから。」
誤解なきように加えておくと、J・C・チャンダーはシリーズの過去作に関わっているわけではなく、ただ単にファンの気持ちを汲み取って、『クレイヴン・ザ・ハンター』を新鮮な気持ちで楽しんで、応援してほしいと伝えているだけだ。監督の狙い通り、一本のアクション映画として雑念なく楽しめる作品に仕上げっていることに期待したい。とにかく劇場での鑑賞を楽しみにしよう。
映画『クレイヴン・ザ・ハンター』は2024年12月13日に日米同時公開。
Source: