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多摩市予算案 子ども・若者政策に重点 一般会計約685億円

タウンニュース

子ども・若者政策に重点

多摩市はこのほど、2025年度予算案を発表した。今年度に続き、子ども・若者支援に向けた政策や環境対策、健康推進に向けた取り組み、にぎわいの創出に重点を置いた予算編成となった。一般会計の総額は過去最大の685億5000万円。物価や人件費の上昇などの影響から、前年度と比べ10・9%増加した。

過去最大

市は今回の予算編成を「変化の激しい時代でも歩みを止めず、前に進んでいく年度」として、各政策への取り組みは進めながらも、財源が必要になった場合は補正予算を組むなど柔軟に対応していく方針を示した。分野横断的に取り組むべき重点テーマとして、環境と共生に向けた取り組み、「健幸まちづくり」の推進に向けた取り組み、活力・にぎわいの創出に向けた取り組み、子ども・若者政策に向けた取り組みを推進していく予算編成としている。

歳出では扶助費の増加、資材や人件費の高騰、物価高などの影響を受けたことによる物件費が大幅に増加したことにより、前年と比較して約67億円増額となった。

「こども誰でも」拡大

昨年度から導入した「こども誰でも通園制度」に3億700万円を計上。昨年度は4園だった民間実施園を13園程度に拡大する。就労等の有無に関わらず幼稚園・保育所で預かりを行う制度。

また、放課後子ども教室の新設に4千900万円を充てる。学童クラブ運営法人を実施主体とした週5日の放課後子ども教室を新たに東寺方小学校、南鶴牧小学校の2校で実施し、4校に拡大する。

環境に向けた取り組みとして、総合体育館の第1スポーツホールの空調設置工事に2億7000万円を計上した。「健幸まちづくり」関連では、「多摩市みんなの笑顔が広がる歯と口の健康を推進する条例」の施行を受け、妊婦歯科健診を集団方式から個別方式に変更するとともに、都内26市では初となる健診の対象にパートナーも加えて実施する事業などに300万円を充てる。

市民生活に寄り添う

また、にぎわい創出として公園整備事業に1億3300万円。大谷戸公園のトイレ洋式化・バリアフリー化や駐車場の拡張工事を実施するとともに、公園広場に誰もが楽しめる遊具を設置し、インクルーシブな公園として整備する。

防災・防犯対策にも新規事業は含まれる。阿部裕行市長は「苦しい予算編成の中でも市民の生活を支え、安全安心に向けた取り組みを重視した当初予算案となった」などと話した。

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