今週のヘラブナ推薦釣り場2024【千葉・川口沼】
立春を過ぎ暦の上では春になったが水中はまだまだ冬のまま。各地の釣り場から悲鳴が聞こえてくることも少なくない。そこで注目したいのが千葉県旭市にある川口沼だ。昨冬から好調を維持し、数こそ出ないが肉厚の良型地ベラが顔を見せている。都心部に比べ気温が高く公園化されているので、のんびりするのにもうってつけ。巣離れ前の正念場、SOSならここにお任せだ。
川口沼の概況
旭市郊外にある周囲約400mのかんがい用ため池。周囲は公園化され、正式名称は川口沼親水公園。遊歩道や東屋・菖蒲園などがあり、地元の人から親しまれている。また春になると桜並木が美しく花を咲かせる。
池の歴史は古く、大正後期~昭和初期にかけて施工された。もともと良型地ベラが釣れることで知られていたが、東日本大震災で被害を受けて護岸工事を実施。その際、大量の魚が浮いてしまい一時は壊滅状態になった。その後、愛好会から地道な放流が続けられ、現在は以前のような魚影に戻っている。
とくに今期は好調で、秋の新ベラフィーバーが終わるとその後は地ベラが活躍。厳寒期でも日並みによってはツ抜けも可能で、連日のように釣り人が並ぶ。釣れるサイズは8寸級の放流ベラ、尺1寸~尺3寸の地ベラが主流。40cmを超える大型も生息しており、過去には46cmも出ている。マブナやジャミも多く、厳寒期でもウキを動かしてくれるので退屈することはない。
なお釣り場維持のためにも愛好会(年間1500円)の入会にぜひとも協力いただきたい。
ポイント
池は中央より西側にかかる渡り桟橋を境に川筋・本湖と呼ばれている。
本湖北岸大カーブ
大カーブから西側が深く水深は2本強~2本半。駐車場からは遠いが、好んで入る釣り人が多い。とくに数人並べる出っ張りは魚を独占できることもあり、年間を通してS級ポイント。
本湖北岸北ワンド
季節風に強く現在好釣果が出ている。特に東向きは西風を背負えるので爆風でも水面は静か。水深は2本弱~2本。本湖水上デッキ付近
駐車場から近いので人気のポイント。水深は2本弱~2本。長竿は不要で竿は15~16尺。
本湖南岸~東岸
季節風をまともに受けるので冬期の実績は乏しく、おもに暖期に有利。トイレ前にある水門付近が人気で水深は2本~2本半。駐車場から近いので風が穏やかなら狙いめ。
川筋
斜め護岸で釣り台が設置しやすい。岸辺にはヤッカラがあり雰囲気は抜群だ。水深は1本~1本半と浅く、乗っ込み期に狙う人が多い。今月下旬には巣離れが始まるので軽視は禁物。手前ほど掛かり(テトラの隙間)が多いので竿は12~15尺が無難。
釣り方とエサ
冬期は竿16~21尺の底釣りが主体。本湖は岸から約2m先に杭が打たれているので短竿では厳しく、最低でも12~13尺は必要だ。手前からなだらかなカケアガリになっていて底ダテが難しい。そのためか常連はドボン釣りで狙う人が多い。止水域なのでガンガン流れにならないのでライトドボンが最適。底は砂地でしっかりしているので、アタリは明確に出る。
エサはジャミが多いこともあり両ダンゴかグルダンゴ。スタート時はグルテンセットから入り、ウキの動きを見ながらバラケと食わせをドッキングする。バラケがダンゴの底釣り夏、同冬、バラケマッハが各1+水1.5。食わせは新べらグルテン底1+アルファ21またはわたグル1+いもグルテン0.5+水3。これを基軸にジャミがうるさければ両ダンゴで、アタリが少なければセット。グルダンゴはウキの動きを見ながら、ジャミアタリが多ければダンゴの量を増やし、反応が薄ければグルテンを増やす。
引きの強い良型地ベラがメインなので道糸1~1.2号、ハリス0.5~0.6号。ハリはダンゴ鈎4~6号。長ハリスは不要で最長は50cm前後まで。
<週刊へらニュースAPC・中村直樹/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年2月16日号に掲載された記事を再編集したものになります。