活動報告に大きな共感、四日市で初のNPOまちづくりプレゼン大会
「四日市NPOまちづくりプレゼン大会」が1月13日、三重県四日市市の四日市商工会議所であり、五つのNPO(市民活動団体)の代表が活動を報告、目指す社会の姿や協力してほしいことなどを説明した。すべての発表に高い賛同の意が会場から示された。
四日市NPO協会と四日市市議会議員有志が主催し、これが初開催。100人近い人が参加して、それぞれの発表を熱心に聴いた。NPOはさまざまな分野で問題点を見つけ、解決をめざして活動しているが、日ごろ考えていることを活動の枠内に収めるのではなく、行政や企業、多くの市民に知ってもらい、理解を得ながら社会へ広げていこうと、今回の企画を考えた。
各プレゼンのあとには、学術経験者や経済人などアドバイザーの意見を聞き、会場の聴衆からは3段階で評価する共感度の意思表示をしてもらった。また、「この活動なら私がお手伝いしたい」と思う人には丸印を書いた紙を掲げてもらった。
プレゼンでは、ライブラリーフレンズが「市民協働でつくる新図書館」として、他県の例も挙げ、市民の意見を最初から反映させる図書館づくりに理解を求めた。一般社団法人食の輪よっかいちは「事業者と消費者をつなぐ食の拠点」をテーマに、①事業者と連携した「食」の学びの場②四日市独自の「新食品」の開発製造③四日市の食材を食べられるレストラン④野菜のあるフードバンクの四つの提案をし、それらの連携の重要性などを訴えた。
コント形式で食の問題解決の提案をした「食の輪よっかいち」
三重県多胎児サークルふたばは「多胎児育児を支援する4つの提案」をテーマに、100組に1組の割合で双子や三つ子の多胎児が生まれていることなどを説明。育児の疲れから虐待へつながらないよう、①多胎両親教室②経験者によるピアサポーター③外出支援やツール試乗会④多胎フォーラムの開催を挙げ、情報や支援が受けられる社会の実現を求めた。
NPO法人四日市男女共同参画研究所は、「暮らしのなんでもワンストップ相談『保健室』を作りたい」として、だれもが、無料で、予約なしで相談できる場所をつくることに理解を求めた。防災一座は「国際標準の人道的な被災者支援体制づくり」をテーマに、トイレ、キッチン、ベッドを48時間以内に整えようと、イタリアの活動などを例にあげて国内での整備の必要性を訴えた。個々でなく、官民協働でワンセットになって支援する意味の大きさも挙げた。
プレゼンのあとは、アドバイザーや参加者、発表団体とで交流会をもち、意見を交わしたり、活動の詳細を聞いたりした。