犬が苦しむ『飼い主のNG行為』5選 愛犬に精神的苦痛を与える飼い主の行動とは?
意外なことも!?犬に精神的苦痛を与えてしまう『飼い主のNG行為』
犬はどんなときも真っすぐに飼い主さんを信頼しています。素直がゆえ、あなたの何気ない行為ひとつに傷ついてしまうことも。犬が精神的に苦しむことになりかねない飼い主のNG行為をご紹介します。
1.感情的に怒鳴る
感情そのままに叱りつけてはいけない…そう思っていても、その場になるとつい怒鳴ってしまう飼い主さんもいるかもしれません。この行為が愛犬の心を深く傷つけることは、想像に難くないのではないでしょうか。手をあげてしまうなんて言語道断です。
そもそも現行犯で叱らなければ犬には伝わりません。後から長々とお説教をされても犬の頭の中は「??」と疑問符でいっぱいです。飼い主さんの表情や口調から怒られていることは分かるものの、なぜなのかまでは理解できません。
感情的に怒鳴られることが続くと、犬も怒られたくないので飼い主さんの顔色を窺うようになる場合も。そういったストレスから心身に不調をきたす可能性も考えられます。愛犬のためにも、意識的に感情をコントロールしましょう。
2.別のことに夢中になり放っておく
突然ですが、日々の生活は大変な面も多いですよね。仕事に行き、家の中のことをし、愛犬のお世話をする…「1日24時間じゃ足りない!」そう思う方もいるでしょう。空いた時間で、スマホやテレビなどの娯楽を楽しみたい気持ちも十分に理解できます。
しかし、そうした環境に退屈を感じている犬もいるかもしれません。中には『かまってよ!』と愛犬がアピールしているのに、スマホやテレビに夢中になり放ってしまう飼い主さんも。
犬は敏感なので『無視された…』という寂しさと切なさで、精神的に苦しんでしまうこともあります。心当たりがある方は、意識的に愛犬との時間を作ってあげてください。
3.家族間の険悪な雰囲気
例えば家族で喧嘩しているとき、愛犬はどのような行動をとりますか。部屋の隅へ移動したり、まるで仲裁するかのように間に入る犬もいます。どんな行動をとるにせよ、間違いなく愛犬に精神的負荷がかかっています。
「何を言っているかは分からないはずだし…」と思われるかもしれません。もちろん言葉の意味は分かりませんが、イライラしている険悪な雰囲気は察知します。家族の表情や声のトーンを敏感に感じ取るのです。
犬は飼い主さんの感情に共感するといわれています。イライラしたような負の感情を持つと、愛犬も同じような気持ちを抱いてしまいます。笑顔で穏やかに過ごすことを心がけてください。
精神的苦痛を与えないためにも、できるだけ家族間の喧嘩は控えるようにしましょう。
4.強く抱きしめる
わたしたちにとって「強く抱きしめる」行為は、愛情表現の一つですよね。愛犬が可愛くてギュッと抱きしめたくなるときもあると思います。
しかし、犬は体を拘束されることに抵抗を感じる生き物なのです。体を抑えつけられる感覚は、身動きがとれないので大にとって大きなストレスです。ハグが親愛を示す表現となるのは、残念ながら人間だけです。
抱きしめているときに愛犬の体や表情がこわばっていたり、あくびをする場合は嫌がっていると考えられます。愛犬が嫌がらないのであれば、優しくハグすることを否定はしません。
スキンシップと受け入れる犬もいるでしょう。しかし、わたしたちと感じ方が違うということは念頭に置いてくださいね。
5.他の犬と無理に仲良くさせる
犬は社交性の高い動物なので、「他の犬と仲良くさせたい」と思う飼い主さんもいるでしょう。犬同士が遊んでいる光景を目にすると、その思いは強くなるかもしれません。
しかし犬にも性格や個性があります。どんな犬とでも仲良くなれる子がいる一方で、犬同士の関わりが苦手な子もいます。ドッグランで追いかけ回された経験から、他の犬が苦手になった子もいるかもしれません。
無理に仲良くさせようとすると『ボクはイヤなのに!』と、ますます他の犬が苦手になってしまうかもしれません。
距離を縮めたいのであれば、少しずつ段階を踏んで触れ合うようにしましょう。難しい場合はきっぱり諦めることも必要ではないでしょうか。大切なことは愛犬の気持ちに寄り添って対応することです。
まとめ
いかがでしたか。見知っている内容もあれば、無意識の内にやりがちな行為もあったのではないでしょうか。
愛犬を大切に思う気持ちはどの飼い主さんも同じです。愛犬を尊重し、よく観察することで個性や特性が見えてきます。今回ご紹介した内容を参考にしつつ、愛犬の苦手なことはしないようにしましょうね。
(獣医師監修:平松育子)