キングカズ「個の戦いで負けるな」三浦知良選手にジュビロ磐田ユース選手が直撃!【SBSカップ国際ユースサッカー企画②】
2024SBSカップ国際ユースサッカー(8月22日開幕)に合わせて企画した、“キングカズ”こと三浦知良選手とジュビロ磐田U-18の対談企画の2回目。今回のテーマは「サッカーのために費やす時間」
対談には、今大会に静岡ユースのメンバーとして出場するジュビロ磐田U−18の渥美慶大、山本将太、森力介の3選手が参加しました。
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「個の戦いで負けるな」
森:今年のSBSカップはアルゼンチン、韓国と対戦します。世界と戦う上で日本人に必要な能力は何ですか?
カズ:今や10代で海外に出てる選手も増えてるし、海外で経験した人がよく言うことだと思うんですけど、やっぱり「個で負けない」ことかなと思いますね。僕も最近までポルトガルに行っていて、10代の選手と一緒に練習をしましたけど、フィジカルが強かった。
アルゼンチンも韓国もフィジカルを重視しているので、1対1の体のぶつかり合いや、日本国内ではなかなか体験できないような体の寄せ方をしてくる。「ここからスライディングにくるんだ」とかね。そういう独特の間合いや強さがあるので、それを体験しながら、自分たちもそこで負けないようにすることが大事かな。個で勝負してくる選手に負けちゃいけない。
日本のストロングポイントは、みんな同じ方向を向いて、みんなで一致団結してやること。日本人の特徴もやっぱり僕は大事だと思う。でも、向こうは同じことはしてこない。その時に絶対、局面局面での個のぶつかり合いってのはある。そこで負けないようにしてもらいたいなと思いますね。
キングのルーティン
森:大事な試合に負けた後、どのように気持ちを整理してますか?
カズ:カラオケですね(笑)いや、どうなんですかねえ。やっぱり負けた後は気分悪いし、練習でもうまくいかなかったら気分悪いですしね。なかなか切り替えって難しいけど。反省はしなきゃいけないこともあるけど、あんまりずっと後ろ向きでいるのはよくない。サッカー以外の時間ってあると思うから、自分の趣味とか、好きなことをサッカーと同じように楽しむことも大事だと思いますね。何でもいいから切り替えていく。
山本:大事にしているルーティンはありますか。
カズ:君たちぐらいの時に、何かちゃんとしたルーティンをやってたかっていうとそんなことはなかった。寝ればすぐ元気になっちゃうし、食べたいだけ食べても動けるし、逆に言うと、食べなくても動けるし。
そういう意味で若い時はルーティーンっていうのは作りきれなかった。年齢がどんどん上になってくると、自分の経験も踏まえてルーティンはできていく。朝食べる時間、昼食べる時間、夜食べる時間、寝る時間…。
サッカーの練習ってそんなに長くないじゃないですか。夏なんか1時間ちょっとぐらい。高校生でも、あんまり長くやらないでしょ?
山本:やって1時間半ぐらいです。
カズ:短いときはもう1時間ちょっとぐらいで終わっちゃうでしょ。でも、その前の準備だったり、その後のケアだったり、食事の時間だったり。そういうものにやっぱり時間を費やす。温冷浴も家でできるようにしてあって、毎日寝る前にやる。
治療部屋もつくって、午前中に練習したら専属のトレーナーが来て2時間半ぐらいやるからね。そうすると、もう夕飯の時間になっちゃう。夕飯終わった後に、温冷浴やって、最後にネットフリックスを1時間半見て寝るっていう感じ。そのルーティンですね。
山本:温冷浴は何セットぐらいやってるんですか。
カズ:普段は大体、お湯に6分入って、氷水に4分入って。多い時は4セットぐらい。2、3セットは大体必ずやる感じで。もう完全に次の日が休みでのんびりできる時は4セットぐらいやって、ダラッとさせちゃう。あんまりやりすぎると体の方も緩みすぎちゃうから。その辺も考えながらやってますね。温冷浴はやるの?
山本:はい、やります。寮で。
カズ:そうか、今は寮にあるのか。気持ちいいよね。高校生の練習はきついからね。大体、厳しいコーチは自分が高校生の時はあんまりやってなかった人だからね(笑)練習時間が短くても、しっかりきちっとやるコーチは自分を追い込んできた人。めちゃくちゃ厳しくて、やたらやらせるコーチは自分が怠けてきた人。大体、僕の経験だとそういう感じですね(笑)全部逆だから(笑)
「食」も偏らず、バランスよく
渥美:食事のことで意識してることはありますか?
カズ:何を食べちゃいけないとか、何がよくないとか、情報はみんなもあると思います。でも、バランスよく。好きなものだけ食べたら駄目だと思う。僕はご飯を全部作ってもらって提供してもらっています。いろんなものを食べることが大事かなと思いますね。
でも、まだみんないくら食べても全部栄養になるでしょうね。駄目だっていう食べ物もないんじゃないの。監督からは「今のうちからやっとけ」って言われるでしょうけど(笑)
「食と競技」は昔よりもみんな大切にしてるし、もちろん栄養学も知ってることは大事だと思う。でも、その中で自分たちで判断していかなきゃいけないんじゃないかな。
グラウンドの中でも同じ。アルゼンチンの選手なんかもそうだけど、やっぱり自分の判断でプレーしていると思うので。日本の選手は監督の言ったことが絶対になってしまって、自分の判断でプレーしていない時があると思う。何でもそうだけど、自分でグラウンドの中で判断できる選手になっていってほしいなと思いますね。
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