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下小田中仲田さん親子 井田堀、埋没箇所を調査 二ヶ領延長から250年

タウンニュース

地図を広げて確認する仲田さん親子

徳川家康の江戸への入府から工事が始まり、1611年に完成した二ヶ領用水。その93年後に用水を延長した井田堀が今年で250年になることに合わせ、下小田中の会社員・仲田正美さん(48)と正樹さん(西中原中3年)親子が、埋没している支流の一部を調査した。

二ヶ領用水は川崎市内のほぼ全域を流れる、総延長32Kmの神奈川県下で最も古い人工用水。多摩川の水を田畑に利用するため堤防を築き、農業用水として建設された。

歴史研究が趣味の仲田さんが二ヶ領用水の支流である井田堀に関心を持ったきっかけは、昨年秋に参加した地域の歴史を巡る散策ツアー。案内役が川崎地名研究会の会長で、二ヶ領用水に関する本の著者である菊地恒雄氏だった。「説明の中で、菊地さんから当時の井田村の井田三舞耕地まで用水を延長してから2025年で250年になると聞いたんです」。後日、中原図書館で『新編武蔵風土記稿』などの資料をあさった。調べていると、井田堀は下小田中の上東・下東から井田三舞町に至る井田堀本流と分水路のほか、西中原中の東側を南下し、井田杉山町へ至る小田中堀などの流路があることが記録に残っていた。

しかし、現在はその流路のほぼすべては暗渠(あんきょ)とし、埋設されている状態。調べを進め、「暗渠となった井田堀の中で、唯一コンクリート暗渠に埋まらず痕跡をとどめている井田堀分水路の存在を知った」。所有者の許可を得て息子の正樹さんと調査すると、流路の幅は約50cmで分水路の一部にトタンが利用されていたことを発見。また、掘り出した土に混じる泥岩から貝化石が見つかるなど、古い地層のものであることもわかったという。

区内を流れる二ヶ領用水の支流には四ケ村堀などいくつもの流路があり、分水路も多数あるが、ほとんどが埋もれている状態だ。仲田さんは「今回調査した箇所も、埋もれてしまうことになると思う。貴重な調査結果が、いつか歴史を振り返ったときに役に立てば」と思いを込める。

竹橋付近の井田堀取水堰
泥岩の中から出た貝化石

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