「いい人生だったなぁ」と思えるように。 40代から始める“幸せな生き方のヒント”
「この人生でよかったな」そんなふうに老後にふり返れたら、それは何よりの幸せかもしれません。もちろん、未来のことは誰にもわかりません。でも、いまの生き方の積み重ねが、その未来を少しずつつくっていくのもまた事実です。 今回は心理カウンセラーの視点から、「老後、幸せだった」と思えるために、40代の私たちが今日からできることを3つご紹介してみます。
1.自分軸で選ぶ習慣をつける
どんな服を着るか、何を食べるか、誰と時間を過ごすか……。
毎日は、小さな選択の連続です。そして、その小さな選択が未来の自分をつくっているんですよね。その選択に、「こう思われたいから」ではなく、「私が心地いいかどうか」で選ぶ、という意識を取り入れてみましょう。
たとえば、自分にこんな問いかけをしてみてください。
・それ、本当に私がやりたいこと?
・「ちゃんとしなきゃ」と思ってない?
・ 無理していない? 我慢していない?
日々、自分の感覚に素直になること。
それが積み重なっていくと、「誰かの人生」ではなく、「自分の人生だった」と言える感覚が育っていきます。
2. がんばらない日や余白を意識してつくる
40代は、仕事に家庭に、がんばる場面がたくさんありますよね。それはすばらしいこと。でも、いつも全力で走り続けていたら、心も身体も息切れしてしまいます。
「今日はちょっと休もう」
「完璧じゃなくてもいいか」
「人に頼ってみよう」
そんなふうに、ときには “力を抜く選択”を自分に許してあげましょう。
無理をしすぎなかったことで守れた健康や人間関係が、のちのちの「幸せだった」につながるかもしれません。
“余白”があるからこそ、今自分のまわりにある小さな幸せに気づき、味わうことができます。大切な人たちに、「ありがとう」を伝える心の余裕も生まれます。
休むことや余白を作ることも、心満たされる未来をつくるための、立派なアクションなんです。
3.未来の自分に問いかけてみる
迷ったとき、悩んだとき、こんなふうに問いかけてみるのもオススメです。
「80歳の私が、いまの私を見たらどう思うかな?」
「80歳の私が、今の私にアドバイスするとしたら、なんて言うだろう?」
今の自分の視点だけだと、「正解」や「どう思われそうか」にとらわれて視野が狭くなってしまいがちな時でも、未来からの視点で見てみると、自分にとって本当に大切なことが見えてくるかもしれません。
「あの時、自分に正直になってよかった」
「あの時、チャレンジしてくれたから、今とっても充実しているよ」
「あの選択のおかげで、今すごく助かっているよ」
未来のあなたがそんなふうに言ってくれそうな選択肢にこそ、あなたらしい<本音>や<軸>が見えてくるかもしれませんね。
自分を大切にする選択を増やそう
幸せな老後をつくるのは、特別な努力ではなく、むしろ「自分を大切にする選択」を今日ひとつ増やすことの積み重ねなのかもしれません。
誰かの正解ではなく、「私の納得」を大事にする。がんばる日も、がんばらない日も、自分で選んでいく。
「この人生でよかった」と、自分で自分をねぎらえるような生き方をしていきたいものですね。
古庄由佳(うさこ)/心理カウンセラー、公認心理師