犬が『何度もおしっこをする』原因5選 頻尿かどうかを判断する基準とは?
犬が何度もおしっこをする…これって頻尿?
一般的に、犬の1日のおしっこ回数は5〜6回と言われています。ただし、個体差があるため、1日に7〜8回する犬もいれば、5回もしないという犬もいるでしょう。
頻尿かどうかを判断する基準は、普段の愛犬のおしっこ回数との比較です。以前は5〜6回だった愛犬のおしっこ回数が、ある時期から1日10回以上に増えた場合は何らかの異変が生じています。
しかし、以前から7〜8回ほどおしっこをしていた犬であれば、1日に9〜10回おしっこをしていても異常なほど回数が増えているとは断言できません。
このように、普段の愛犬の様子と比較して、飼い主から見て「明らかに回数が増えた」と感じるようであれば頻尿の可能性が疑われます。
犬が『何度もおしっこをする』原因5選
犬が何度もおしっこをするとき、どのような原因が考えられるのでしょうか。「愛犬が頻尿かも?」と疑ったら、心当たりがないか確認してみましょう。
1.暑さや乾燥で水を飲む量が増えている
暑い時期や冬場の乾燥時期などは、犬も水を飲む量が増えます。水を飲む量が増えると、必然的におしっこの量も多くなるので、回数が増えやすいでしょう。
ただし、この場合は、1回のおしっこの量がほとんど変わらないことが多く、頻尿というよりは「多尿」と呼ばれる現象に該当します。
2.塩分の多い食事を摂取している
ドッグフードに含まれている塩分の量が多い犬や、手作り食を与えている場合、塩分の摂取量が増えている可能性が疑われます。塩分の摂取量が増えると、塩分を排出しようとおしっこの回数が多くなりがちです。
特に手作り食は市販されているドッグフードに比べると、塩分や糖分などの含有量を正確に把握することが難しい傾向にあります。そのため、うっかり塩分を与えすぎていないか注意が必要です。
3.マーキング目的
オスの場合、マーキング目的でいろいろな場所に自分の匂いをつけようと少量ずつおしっこをすることがあります。特に去勢していない犬の場合は、マーキング癖がつきやすい傾向にあるでしょう。
外で他の犬を牽制するためにマーキングする犬もいれば、「ここは僕のお家だ」という理由から部屋の中でマーキングしてしまう犬もいます。部屋の中でマーキングされると困ってしまうので、早いうちからトイレトレーニングやマーキング防止グッズを駆使して対策しましょう。
4.膀胱や尿道付近に病気が隠れている
ある時期から突然、頻尿になった場合は、膀胱付近や尿道付近に病気が隠れている可能性が疑われます。
✔膀胱炎
✔結石
✔前立腺肥大
✔平滑筋腫
✔腫瘍
上記の他にも腎臓病や糖尿病などでおしっこの回数が増えることがあります。
多飲多尿は病気の症状の1つとしてよくみられるものなので、頻尿や多飲多尿になる原因に心当たりがない場合は、一度かかりつけの動物病院に相談してみましょう。
5.過度なストレス
環境に大きな変化が訪れたり、慢性的にストレスを抱え込んでいる場合、過度なストレスから膀胱が収縮しやすくなり、頻尿になるケースもみられます。
また、過度なストレスによって免疫力が低下すると、細菌感染による頻尿を引き起こしがちです。
こちらもおしっこの回数が増える原因になるので、生活環境を見直したり、愛犬との接し方を見直してみましょう。
まとめ
いかがでしたか。以前の愛犬のおしっこ回数と比較して、明らかにおしっこの回数が増えたと感じた場合は、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。必要に応じて検査を受けることで、正確な原因を突き止めることができますよ。
(獣医師監修:寺脇寛子)