高知県警が「エッホエッホ」と追いついてきた! 路上の注意喚起に5万人注目「流行の伝播速度を感じる」
2025年2月末頃からX上で大流行した「エッホエッホ」のネットミームをご存知だろうか。
オランダの写真家・Hannie Heere氏が撮影した〝メンフクロウの赤ちゃんが走り回る写真〟に「エッホエッホ ○○しなきゃ」という呟きを添えた、アレである。
その後、tiktokやInstagramなど、X以外のSNSにも広がり――4月、ついにここまでたどり着いた。
「エッホエッホ、やっと高知が1周遅れまで追いついてきたって伝えなきゃ」
4月26日、高知市在住のXユーザー・ハチコ(@YellowPigeons)さんがそう呟きながらポストしたのは、高知県警の交通情報板の写真。こんな文言が流れている。
エッホ!エッホ エッホ!エッホ GW中は 慌てない 慌てない 一休み 一休み って伝えなきゃ!
ついに、警察まで「エッホエッホ」してる!
ていうか、何で一休さんの「慌てない慌てない 一休み一休み」と、合体してるの......?
「一周遅れまで追いついてきた」
ツッコみどころの多い交通情報板に対し、X上では5万件を超える「いいね」(5月1日夕方時点)のほか、こんな反応が寄せられている。
「ミームの最盛期にやってたら埋もれてたかも知れないのでこれはこれで正解かも知れん」 「高知かわいいね」 「可愛くって草w」 「『流行』の伝播速度を感じる」 「ついに高知もここまで来たか」 「なんで一休さん混じってるのよw」
28日、Jタウンネット記者の取材に応じたハチコさんによると、ハチコさんが交通情報板に流れる「エッホ!エッホ」を発見したのは4月26日、場所は高知市内だ。
見かけたときのことを、ハチコさんはこう語る。
「今になって、地元で『エッホエッホ』加えて『一休さん』のセリフの合わさった文面を目にするとは思わなかったでので驚きです。 つい先日も熊本県警が大谷翔平さんのネタを扱っていましたが、そのスピードに比べたら随分遅いなということと、地元の高知県警も(遅いけど)思い切った文面を作ってくれて嬉しいという気持ちから『やっと高知が一周遅れまで追いついてきた』という文面の投稿に至りました」(ハチコさん)
地元民も笑顔にしている〝思い切った文面〟は、なぜ掲示されることになったのか。
Jタウンネット記者は5月1日、高知県警にも取材した。
若手職員の意見を採用
取材に応じた高知県警・交通企画課の濱川昌也さんによれば、「GW中の交通事故防止のために何か呼びかけを出来ないか」と考えた末に生まれたのが〝エッホ!エッホ一休さん〟だった。
「こういったものはまず見てもらわなければ意味がないので、どうすれば見てもらえるものになるかと色々案を練っていたところ、若手職員から『エッホエッホがいいのでは』と意見が出ました」(濱川さん)
ただ、実は濱川さんは当初、「エッホエッホ」のことを知らなかった。
そこで、若者に人気の「エッホエッホ」だけではなく、幅広い層に注目してもらうために、一休さんの「慌てない慌てない 一休み一休み」というフレーズを加えたそうだ。
「GW中は渋滞も起きやすく、長距離運転や不慣れな道を運転する方も多いので、休憩を取りながら余裕を持った運転をして頂くことが、事故防止に繋がるという思いも、こめております」(濱川さん)
今回のようにユニークな文言を交通情報板に表示するのは、高知県警では初めての取り組み。
どうすれば広報効果を上げられるのか、キャッチーな広報をしていくにはどうすればいいのかと色々試しており、その中で若手の意見を採用し、実施に至った。
それがSNS上で話題となったことを受け、濱川さんは
「思った以上の反響に驚いておりますが、嬉しい限りです。 今回話題となったことで、皆手応えも感じていると思いますので、今後もSNSであったり、ポスターであったり、様々な広報媒体で〝攻めた〟ものも混ぜていければと思います」
とコメントしている。
「エッホ!エッホ一休さん」は、4月26日~5月6日の11日間、県内15か所の交通情報板で表示されている。
高知県を車で走る予定の皆さんも、それ以外の場所へ車で出かける予定の皆さんも、高知県警が我々にエッホエッホと伝えてくれた通り、一休みをしながら余裕を持った安全運転を心がけてほしい。