セ・リーグ球団別週間MVP DeNAの20歳・松尾汐恩が猛爆!巨人・増田陸も好調
松尾がセ・リーグトップのwRAA5.6
プロ野球は各チームとも40試合前後を消化した。セ・リーグは阪神が広島に敗れて一度は首位を譲ったものの1日で奪回。3位DeNA、4位・巨人までが勝ち越しており、上位は混戦が続いている。逆に5位・中日と最下位ヤクルトは離されつつあり、ここらが踏ん張りどころだろう。
SPAIAでは5月9日から18日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップのwRAA5.6を記録したのはDeNA松尾汐恩だ。期間中5試合に出場し、14打数9安打の打率.643。9日の広島戦で2号ソロを含む2安打、16日のヤクルト戦で3号ソロを含む4安打3打点などバウアーの登板試合で特によく打っている。
大阪桐蔭高からドラフト1位で入団して3年目。捕手として山本祐大と併用されているが、8試合で5勝2敗1分けと調子を上げてきたチームに攻守で貢献している。20歳の若武者にとって、今季は飛躍のシーズンとなりそうだ。
ヤクルト茂木栄五郎は3発、広島ファビアンは16試合連続安打
期間中3勝6敗で4位転落した巨人では、増田陸が好調だ。岡本和真の離脱後はファーストで起用されており、34打数13安打の打率.382。本塁打も2本、13日の広島戦で4安打を放つなどチームトップのwRAA5.0だった。
3勝5敗で借金9に膨らんだ最下位ヤクルトでは、FAで加入した茂木栄五郎が気を吐いた。9、11日の巨人戦、17日のDeNA戦で計3本塁打を放ち、25打数8安打の打率.320。村上宗隆不在の打線でクリーンアップを任され、wRAA4.1と期待に応えている。
4連勝で一度は首位に立ちながら1日で2位に逆戻りした広島では、新助っ人ファビアンが好調をキープ。4月30日の巨人戦から16試合連続安打で、期間中も38打数15安打の打率.395、1本塁打と当たっている。wRAAはチームトップの4.0で、広島打線を牽引する活躍だ。
阪神・中野拓夢、中日・上林誠知も存在感
4勝2敗1分けだった首位・阪神は森下翔太、大山悠輔ら中軸のバットが湿っている。そんな中、中野拓夢が24打数10安打の打率.417をマークし、wRAAはチームトップの3.0だった。18日の広島戦でもダメ押しとなる3点目のタイムリーを放つなど、首位キープに貢献している。
3勝4敗だった中日では、上林誠知がチームトップのwRAA2.2。トータルでは28打数6安打の打率.214だったが、16日の巨人戦では2打席連続本塁打を放って存在感を発揮した。いずれもリーグワーストのチーム打率.209、85得点と貧打を解消できていないだけに、上林への期待は大きい。
交流戦の開幕まで残り2週間。チームとしてもそれまでに可能な限りの貯金増加、あるいは借金返済がひとつのカギだろう。週間MVPの好調選手が打線を牽引する働きをできるか注目される。
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記事:SPAIA編集部