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村尾信尚「トランプ氏が大統領になったほうがリスクが高い」

文化放送

投開票直前でハリス氏、トランプ氏、横一線となっているアメリカ大統領選挙。11月5日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚がトランプ氏が大統領になった場合のリスクについて語った。 

村尾「日本から見るとトランプさんが大統領になったほうがリスクが高いと思います。その1つが関税。アメリカから見ると輸入品に関税をかける。特に中国に高い関税をかけると言っていますが、トランプさんのこれまでの発言を聞いていると日本も例外ではない。そうなると日本の輸出製品に関税がかけられ、日本製品がアメリカ国内では高くなってしまう。そうすると日本経済に打撃を与えるのではないかという不安要素がひとつあります。軍事面でいうと、トランプさんは“アメリカファースト”とよく言っていますが、イギリスの経済紙なんかは“アメリカファースト”ということは“アメリカアローン”アメリカが単独という意味なんだと解説している記事を読みました。つまり国際社会のルールからアメリカが抜け出して単独で色々行動するようになる。軍事面でいうとNATOというロシアを意識したヨーロッパの包囲網、この中でアメリカは中心的な役割を担っているんですが、NATOからアメリカが少し距離を置くようになるとヨーロッパの力のバランスが崩れていく。これがNATOのみならず東アジアでも起きるのではないか。例えば在日米軍や在韓米軍からアメリカが撤退していくことになると力の空白が生じて東アジア周辺も緊張感が増すようなことになりかねない。それから日本の防衛費、これも増やさざるを得ないということになっていく。この“アメリカアローン”は軍事面だけではなく、気候変動、地球温暖化対策においても今まではずっとパリ協定があって、皆さん脱炭素社会目指して頑張りましょうと言っていたのが、トランプさんになると化石燃料復活だというようなことにもなりかねない。日本だけではなく世界にリスク要素が広がっていく。だから世界の自由主義諸国はどっちかっていうとハリスさんのほうが思っているのではないでしょうか」 

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