オンワード、2023年度サステナブル活動の成果を発表 海洋プラ対策やDE&I施策などに重点
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オンワードグループで法人向け事業を展開するオンワードコーポレートデザイン(東京都千代田区)は9月11日、2023年度「サステナビリティレポート」を公開し、1年間の取り組みの成果を明らかにした。
海洋プラ活用やアップサイクル実施、DE&I施策にも注力
この報告書は、サステナブルな取り組みの拡大を目的に毎年発行しているもので、2023年度版では、2023年3月から2024年2月までの事業活動を振り返り、同社が定めたマテリアリティ(重要課題)への具体的な取り組みと目標に対する進捗をまとめている。
2023年に実施した主な取り組みは以下の通り。
サステナブル素材の使用促進
サステナブル素材の使用率は、2021年度に開始した海洋漂着ペットボトル由来の素材「UpDRIFT(アップドリフト)」などの取り組みにより、増加傾向にある。再生PET素材については、61%となった。
資源の有効利用と廃棄削減
無駄のない受注生産・計画生産を実施し、資源の有効活用や廃棄物の削減につなげた。
アップサイクルでは、同社が制服を製作している東横イン(東京都大田区)の使用済み制服を活用したオリジナル時計や、テーブルなどの什器(じゅうき)を製作。2023年9月に経営統合した、空間デザインを行うスペースクリエイト事業との相乗効果にもつながっている。
多様な社員の活躍
「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)」の取り組みでは、新たに社内外相談窓口を設けたほか、社内相談窓口担当者向けの教育や社内周知と理解促進を目的とした全社員向けセミナーを開催した。
また、社内窓口担当者は、JobRainbow(東京都千代田区)が提供する日本初の検定制度「D&I検定」に挑み、3級を取得。加えて、グループとしても「D&I AWARD2023」に初参画し、最上位のベストワークプレイスの認定を取得した。
このほか、多様な人々の健康的で快適な労働環境の促進として、女性や妊婦が働きやすい体形にフィットとしたユニフォームの採用や、リスクと危機の管理を目的に、腐敗防止規定の策定、全社員対象にeラーニング研修などを行った。
現状把握に基づき重要課題を特定し、SDGsを推進
同社では、「一人ひとりの『はたらく、まなぶ、つかう』をエシカルに」というサステナビリティ方針を掲げ、サステナブル素材の使用促進や、梱包(こんぽう)形態における環境負荷低減、環境・社会に配慮した販促企画などに取り組んでいる。
SDGsの取り組み推進に向けては、SDGsの17目標、169のターゲットと現状の事業活動との「紐(ひも)づけ」を行い、これから実現すべき企業行動と、現状とのギャップを把握し、より注力して取り組むべき課題を抽出。また、社外有識者と連携し、特に重要な課題を特定し、重要課題ごとに具体的な取り組みと目標を定め、達成に向けた施策を実施している。
なお、当メディアでは、同社の親会社であるオンワードホールディングスにおける働き方改革の推進事例として、女性執行役員の登用や部長職の男性社員の育休取得などについて取り上げている。
発表の詳細はオンワードコーポレートデザインの公式ウェブサイトで確認できる。