松平健、「マツケンサンバⅡ」初披露の地に「帰ってきたぞ~!」ーー「暴れん坊将軍」も上演の『芸能生活50周年記念公演』まもなく開催
『松平健芸能生活50周年記念公演』が10月5日(土)~23日(水)に、大阪の新歌舞伎座にて開催される。上演を前に松平健へのオフィシャルインタビューが到着したので紹介する。
時はさかのぼること1978年、23歳の若さで時代劇『暴れん坊将軍』(テレビ朝日)の主役・徳川吉宗に抜擢された松平健。番組はその後、2003年まで続き、大ヒット作となった。そんな代表作を引っ提げ、10月5日(土)から新歌舞伎座で『松平健 芸能生活50周年記念公演』を開催する。
第一部の舞台「暴れん坊将軍」は、脚本・演出に大人計画・細川徹を迎えて上演。細川が時代を超えて愛される名作に新たな光を当てる。この夏、東京・明治座で上演したばかり。10年ぶりに将軍吉宗を演じた手ごたえを松平は次のように話す。「長く演じてきた役だけあって、とってもなじんでいるというか、やりやすかったですね。細川監督の「暴れん坊将軍」は今までとはちょっと変わっていて、現代的な要素も取り入れているので、小さなお子さんからご年配の方まで見ても楽しめる内容です。半分喜劇みたいな、笑いの要素がいっぱい入っています」。
最後はもちろん悪を成敗する吉宗。その様式美は健在だと語る。「(吉宗の守役の)じいとの絡みとか、よくあるお家騒動も入ってきますし、笑って、泣いて、最後はすっきりという展開になっています」。
身分を隠し、町民の徳田新之助となって様々な悪事を成敗する徳川吉宗。25年かけて育てたこの役への向き合い方は、昔から同じだという。「大切にしていることは爽やかさです。いつまでも青年将軍というか、年を取っても気持ちは若いというか(笑)。人としての思いやり、将軍として庶民の平和や幸せを願う気持ちもずっと一緒ですね」。
この当たり役で松平についた愛称は「上様」。リアルタイムで番組を見ていた世代はもちろん、今では若者世代にも上様人気が広がっている。「小学生とか幼稚園の子たちからも手紙が届きます。明治座でも高校生とか、若いお客様が多かったですね。「暴れん坊将軍」は勧善懲悪の話ですから、「悪いことをしたら最後は成敗されちゃうんだよ」と子どもたちには伝えたいと思います(笑)。細川さんの脚本には「推し活」とか、現代の言葉も入っているので、彼らにはすごくウケます」。
第二部は、辰巳ゆうと、Wキャストで北翔海莉、音波みのりをゲストに迎え、「マツケン大感謝祭~歌って踊って~オーレ!」と題して、歌手・松平健の魅力と芸能生活50周年の感謝をつめこんだ総集編のステージをおくる。
もちろん、子供から大人まで誰もが知る「マツケンサンバⅡ」も披露。この曲は1994年、新歌舞伎座で初披露され、ファンの間で火が着いた。当時のムーブメントをこう振り返る。「2002年ごろには名古屋の新聞社やテレビ局の方の間で「「マツケンサンバⅡ」を絶対紅白に出そう」というチームを作ってくれて、FMラジオなどで紹介してくださったことで広がっていって、2004年の全国デビューにつながりました。それまでは自主制作でシングルを作って、劇場で売っていたんですよ」。
「最後に出演者みんなで踊って華やかに終わるというフィナーレ曲をレビューでやり始めたのも大阪が初めてでした。「松健音頭」からスタートして、「まつけん小唄」とか「マツケンマンボ」など作ってもらいました」と続ける松平。このマツケンシリーズは年を追うごとに増え続け、「マツケンサンバⅡ」もその一つだ。大阪・新歌舞伎座で産声を上げた「マツケンサンバⅡ」。今ではすっかり国民的ヒット曲となった。それだけに松平は「新歌舞伎座での座長公演は帰ってきたぞ~! という感じです」と顔をほころばせた。
聞き手・文・写真=岩本和子
『松平健 芸能生活50周年記念公演』は10月5日(土)に幕をあげる。チケットはイープラスにて販売中。